JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MI2014-8
発生年月日 2013年12月06日
事故等種類 運航不能(航行設備故障)
事故等名 油送船かいほう丸運航不能(機関損傷)
発生場所 京浜港川崎区川崎航路東方沖  神奈川県川崎市所在の川崎東扇島防波堤東灯台から真方位040°1,210m付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷
船舶種類 タンカー
総トン数 200~500t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年08月29日
概要  本船は、船長及び機関長ほか2人が乗り組み、平成25年12月6日06時00分ごろ、機関長が、出港準備の暖機のために主機を始動して回転数毎分(rpm)約220とし、各部を点検した後、他船への給油作業の準備のため、前部甲板へ向かい、06時20分ごろ、船長が、単独で操船し、京浜港川崎第1区の夜光係船場から京浜港東京区の有明へ向けて出発した。
 本船は、主機の回転数を徐々に上げて約375~380rpm(連続最大回転数約400rpm)とし、京浜港川崎第1区の塩浜運河を経て川崎航路の東端付近を東進中、06時40分ごろ、主機の冷却清水温度の上昇警報が鳴ったので、機関長が機関室へ向かった。
 機関長は、主機の点検をしたところ、電動モータ(以下「本件モータ」という。)駆動の冷却清水ポンプ(以下「本件ポンプ」という。)が停止し、冷却清水のシリンダ出口温度が約90℃(通常温度75~85℃)になっていたので、その旨を船長へ報告した。
 本船は、他の船舶の航行に影響のない川崎東扇島防波堤東灯台南方まで移動して06時45分ごろ投錨し、主機を停止した。
 機関長は、主機の点検をしたところ、機関室上段に備え付けられた冷却清水膨張タンク(以下「本件タンク」という。)の水位が0となり、クランク室の蓋を開け、2番シリンダの‘シリンダライナ’(以下「ライナ」という。)下部ジャケット側より冷却清水が漏れ、ピストンスカート及びライナ下部の摺動面にかき傷があることを認め、主機の運転は不可能と判断し、船長に報告した。
 船長は、機関長から報告を受け、船舶所有者へ連絡し、えい航の手配を依頼した。
 本船は、13時30分ごろ引船でえい航が開始され、14時30分ごろ京浜港川崎第1区の東扇島岸壁に着岸した。
原因  本インシデントは、本船が、川崎航路東方沖を東進中、主機2番シリンダの冷却清水出口に鉄錆、スケール等が詰まったため、2番ライナ及び2番ピストンが冷却不良となって過熱し、焼き付くとともに、2番ライナの下部Oリングが硬化して冷却清水がクランク室内に漏れ、潤滑油が乳化して各部の潤滑が不良となり、主軸受メタル等が焼き付き、主機の運転ができなくなったことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。