
| 報告書番号 | MA2014-6 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年11月11日 |
| 事故等種類 | 乗揚 |
| 事故等名 | 貨物船協栄丸乗揚 |
| 発生場所 | 沖縄県与那国町祖納港東方沖 与那国町所在の東埼灯台から真方位306°2,700m付近 |
| 管轄部署 | 那覇事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 貨物船 |
| 総トン数 | 200~500t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2014年06月27日 |
| 概要 | 本船は、船長及び一等航海士ほか5人が乗り組み、船首約1.2m、船尾約2.5mの喫水により、与那国町久部良漁港を出港した後、出港後の航海当直である一等航海士が作業を終えて昇橋するまでの間、船長が単独で当直を行い、沖縄県石垣市石垣港に向けて航行していた。 一等航海士は、ふだんであれば、出港の30分前に目覚まし時計を設定しており、食事及び用便を済ませてから出港配置に就いていたものの、出港前日の晩は上陸して飲酒をしており、疲れもあったので、出港の10分前に目覚まし時計を設定し、起床してすぐに出港配置に就いていた。 一等航海士は、出港作業を終えて食事をとり、わずかながら便意があったものの、当直中に行けば良いと思い、昇橋して船長と当直を交代した。 本船のGPSプロッターは、簡易な海岸線データが表示されるものであり、‘あらかじめ登録された目的地を結ぶ針路線、次の目的地の方位及び距離が表示され、目的地を中心とする任意に設定した範囲に本船が到着すれば、警報が鳴る機能’(以下「行き先設定機能」という。)を有しており、船長が、航海ごとに目的地を設定していた。 船長は、GPSプロッターの目的地を設定する際、本来であれば、与那国島北西部の馬鼻埼沖、祖納港東方沖にある暗岩の北方沖、石垣島北西方沖の順で目的地を設定する予定であったが、馬鼻埼沖の次に石垣島北西方沖の目的地を設定していた。 本船は、紙製の海図を備えていたが、予定針路線を記載して使用しておらず、GPSプロッターの行き先設定機能によって表示される針路線に従って航行しており、一等航海士は、馬鼻埼沖の目的地の到着警報が鳴ったことに気付き、手動操舵に切り替え、GPSプロッターの画面に表示されている次の目的地の方位に合わせるように変針し、定針した後に自動操舵に戻した。 一等航海士は、GPSプロッターの画面に表示される航跡が、次の目的地と結ぶ針路線に合うように自動操舵の針路を調整した後、船橋を離れてトイレに行き、本船は、船橋が無人の状態により、与那国島北方沖を約10ノットの速力で航行していたところ、平成25年11月11日07時33分ごろ祖納港東方沖の浅瀬に乗り揚げた。 船長は、衝撃を感じて昇橋したところ、本船が乗り揚げていることに気付き、直ちに主機を後進としたが、本船が後進しなかったので、主機を中立にし、同じく衝撃に気付いて昇橋してきた一等航海士等の乗組員に機関室及び倉内の状況を確認させた。 船長は、機関室に浸水がある旨の報告を受けて直ちに主機を停止させ、乗組員に防水作業を指示し、倉内の状況を確認に行った乗組員から、倉内には浸水がない旨の報告を受けた後、海上保安庁に救助を要請した。 本船は、間もなく自然に離礁し、東方を向いた態勢で南方に流され始めたので、船長は、この状況では与那国島北東部の干出浜(さんご礁)に船体中間部から乗り揚げることとなり、被害が広がる虞があるので、船尾から乗り揚げることとし、両舷錨を投じて船首を北方に向け、錨鎖を伸出させて与那国島北東部の干出浜(さんご礁)に船尾から乗り揚げた。 乗組員は、到着した海上保安庁のヘリコプターによって救助され、与那国町所在の与那国空港に搬送された。 |
| 原因 | 本事故は、本船が、石垣港に向けて与那国島北方を航行する際、船長が、GPSプロッターに馬鼻埼沖の次に石垣島北西方沖の目的地を設定しており、祖納港東方沖の浅瀬に向かう針路線が表示されていたこと、及び一等航海士が、馬鼻埼沖で変針する際、GPSプロッターに表示されていた祖納港東方沖の浅瀬に向かう針路線を航行できるようにして自動操舵とし、船橋を離れていたため、本船が祖納港東方沖の浅瀬に向けて航行することとなり、同浅瀬に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。