JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MI2014-6
発生年月日 2013年12月20日
事故等種類 運航不能(航行設備故障)
事故等名 ヨット瑞風運航不能(絡索)
発生場所 和歌山県串本町潮岬南東方沖  潮岬灯台から真方位149°165海里付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷
船舶種類 プレジャーボート
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年06月27日
概要  本船は、船長が1人で乗り組み、南太平洋の巡航を終え、東京都小笠原村二見港へ寄港して入国手続きを済ませた後、二見港から和歌山県日高町阿尾漁港へ向けて航行中、低気圧に遭遇し、ジブセールを荒天用のストームインナージブへ取り替え、メインセールを2ポイントリーフと呼称される形に縮めて面積を半分程度にしたものの、各セールの後縁部が破れた。
 船長は、ストームインナージブを前部甲板へ、メインセールをブームへそれぞれロープで固縛し、残った燃料油により、目的地まで航行できると思い、平成25年12月20日00時00分ごろ機走に切り替えて航行した。
 本船は、各セールが破れた部位に風をはらんで緩んでいたところ、03時00分ごろ、ブームの高さを超える波が打ち込み、セールの固縛が解け、各セールが右舷から流出して海面下に垂れ下がる状況となった。
 本船は、船長が、操舵席で操舵に就き、手動操舵により、潮岬南東方沖を速力約4ノットで北西進中、06時00分ごろ、船尾付近から振動及び異音を発し、主機が停止した。
 船長は、日出後、素潜りで推進器周辺を見たところ、セールが推進軸に絡んでいたので、同軸を逆回転して外そうとしたが、外れなかった。
 船長は、自力航行を断念し、09時32分ごろ小型船舶用の極軌道衛星利用非常用位置指示無線標識装置(以下「EPIRB」という。)のスイッチを1回入れた。
 海上保安庁は、EPIRBを受信したアメリカ合衆国沿岸警備隊からの連絡を受け、航空機及び巡視船を出動させ、航空機がEPIRB発信位置で本船を発見した。
 巡視船は、20日23時55分ごろEPIRB発信位置へ到着したが、本船を発見できなかった。
 海上保安庁は、21日に巡視船及び航空機による捜索を行ったが、本船の発見に至らず、海上自衛隊へ災害派遣要請を行い、海上保安庁の航空機及び巡視船並びに海上自衛隊の航空機が22日に終日の捜索を行った。
 本船は、23日05時56分ごろ再びEPIRBを発信し、海上保安庁が受信した。
 本船は、来援した海上自衛隊航空機によって発見され、船長が08時29分ごろ現場に到着した巡視船に収容された。
 本船は、荒天のため、えい航困難と判断されて船体が放棄された。
原因  本インシデントは、夜間、本船が潮岬南東方沖を機走で北西進中、破れて固縛されていた各セールが、波が打ち込み、右舷から流出して海面下に垂れ下がり、推進軸に絡んだため、推進器が使用できなくなったことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。