
| 報告書番号 | MA2014-6 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2014年01月20日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 漁船第八十八萬漁丸漁船大栄丸衝突 |
| 発生場所 | 青森県外ヶ浜町龍飛埼東北東方沖 龍飛埼灯台から真方位067°5.3海里(M)付近 |
| 管轄部署 | 仙台事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 漁船:漁船 |
| 総トン数 | 5~20t未満:5t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2014年06月27日 |
| 概要 | A船は、船長A及び甲板員Aが乗り組み、龍飛埼東北東方沖において、夜間のまぐろ延縄漁を終え、青森県大間町奥戸漁港へ向けて速力(対地速力、以下同じ。)約10ノット(kn)で自動操舵により、北東進した。 船長Aは、操舵室に設置されている2台のレーダーのレンジを3M及び0.7Mに設定し、同室の左舷側前部外壁に設置されたレーダーの外部モニターには、3Mレンジのレーダー画像を表示させていた。 船長Aは、操舵リモコンを前部甲板の左舷船首側のフックに掛け、甲板員Aと共に同甲板上で漁獲したまぐろの内臓を取り除く作業を始めた。 A船の前部甲板は、船首側及び天井部が壁に囲われている上、前部甲板より高い船首楼甲板の両舷側にいか釣り機が各2台設置されており、船首方の視界が遮られる状態となるので、船長A及び甲板員Aは、ふだん、前部甲板上で作業を行う際、外部モニター及び船首楼甲板に上がっての目視による見張りを行っていた。 甲板員Aは、衝突の約10分前、船首楼甲板に上がって周囲を確認したが、他船を認めなかった。 船長A及び甲板員Aは、周囲に他船はいないと思い、その後、外部モニター及び目視による見張りを行っておらず、船長Aは船首方に、甲板員Aは船尾方にそれぞれ体を向け、前部甲板上での作業を続けた。 船長Aは、ふと顔を上げて船首方を見たところ、至近に接近したB船を認めたものの、どうすることもできず、平成26年1月20日07時25分ごろ、龍飛埼東北東方沖において、A船の左舷船首部とB船の右舷船尾部とが衝突した。 B船は、船長Bが1人で乗り組み、龍飛埼東北東方沖の漁場において、ひらめ引き釣り漁の操業を開始した。 船長Bは、約2knの速力で手動操舵により、東北東進しながら、左舷船尾部に設置された揚縄機を使用し、擬似餌付きの12本の針を約9m間隔で取り付けたテグス(ナイロン製の糸)を投入後、約5~6knへ増速を行い、一方をテグスに、他方をステンレスワイヤロープにそれぞれつないだ潜航板(水滴状の形状をした木製の板)を投入して同ワイヤロープを約350m伸出させた。 船長Bは、目視で周囲を見回したところ、僚船2隻がB船の右舷船首方約500m及び右舷正横約200mでそれぞれ操業していること、及びまぐろ延縄漁船2隻がB船の左舷側を追い越して東北東進することを確認し、接近する他船はいないと思った。 船長Bは、約1.5knに減速し、揚縄機に巻かれていたステンレスワイヤロープの張り具合を確認後、船体中央部のハウス内に設置されたGPSプロッターでB船の船位、針路及び速力の確認を行い、速力が若干遅いと思い、増速しようとし、ガバナレバーを操作していた。 船長Bは、エンジン音が聞こえ、時折、自衛隊のプロペラ機が飛行している海域であり、一瞬、同機が低空飛行していると思ったが、プロペラ機のエンジン音ではないと感じ、振り返って船尾方を見たところ、至近に接近したA船を認めたものの、どうすることもできず、B船とA船とが衝突した。 B船は、A船と衝突後、右舷側が押されて持ち上がり、一瞬のうちに左舷側に転覆した。 船長Bは、転覆した船内から脱出しようとしてもがいていたが、右足が何らかの物体に触れたので、蹴ったところ、船内から脱出でき、海面に浮上した。 船長Bは、付近の海面に流れてきたB船のペンドル(浮子にロープを通した防舷材)をつかんで救助を待っていたところ、A船に救助された。 船長Aは、携帯電話で所属漁業協同組合に本事故の発生を連絡し、左舷船首外板の破口からの浸水を排水ポンプで排水しながら、自力で外ヶ浜町三厩漁港に入港した。 B船は、船長Bの所属漁業協同組合の漁船により、三厩漁港にえい航された。 |
| 原因 | 本事故は、龍飛埼東北東方沖において、A船が北東進中、B船が海中に投入した漁具を引きながら東北東進中、船長Aが、周囲に他船はいないものと思い、甲板員Aと共にまぐろの内臓を取り除く作業を続け、また、船長Bが、接近する他船はいないものと思い、投入しているステンレスワイヤロープの張り具合の確認などをしていたため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。