報告書番号 | MA2015-13 |
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発生年月日 | 2014年05月29日 |
事故等種類 | 爆発 |
事故等名 | 油タンカー聖幸丸爆発 |
発生場所 | 兵庫県姫路市姫路港南方沖 広畑東防波堤灯台から真方位162°2.1海里付近 |
管轄部署 | 事務局 |
人の死傷 | 死亡:負傷 |
船舶種類 | タンカー |
総トン数 | 500~1600t未満 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2015年12月17日 |
概要 | 油タンカー聖幸丸は、船長ほか7人が乗り組み、兵庫県姫路市姫路港南方沖で錨泊して整備作業中、平成26年5月29日09時20分ごろ、貨物油タンクが爆発し、炎上した。 聖幸丸は、船長が死亡し、乗組員4人が熱傷等の重傷を負い、貨物油タンク、上甲板、船首部等に破損及び焼損を生じ、18時59分ごろ沈没した。 |
原因 | 本事故は、本船が、揚げ荷をした後、姫路港南方沖において錨泊中、甲板上で本件バーナ作業及び本件さび落とし作業を行った際、本件船長が使用していたバーナの火炎が、爆発範囲の混合ガスに着火したため、爆発したことにより発生したものと考えられる。 本件船長が使用していたバーナの火炎が、爆発範囲の混合ガスに着火したのは、次の要因が複合して生じたことによる可能性があると考えられる。 (1) 本件船長及び本件一航士が、本件原油を揚げ荷してから本事故時までの間ガスフリー作業を行わず、タンク内で爆発範囲の混合ガスが形成されていたこと (2) ハッチカバーが開放された状態であったこと (3) 本件船長がハッチ付近で本件バーナ作業を行ったこと また、本件船長及び本件一航士が、本件バーナ作業及び本件さび落とし作業を行うに当たり、作業場所及びその周辺のガス検知作業を行わなかったことは、本事故の発生に関与した可能性があると考えられる。 こうした複数要因の背景には、本船において、タンカーの船上で高熱作業を行う際の安全に対する意識が十分でなかった可能性があると考えられる。 |
死傷者数 | 死亡:1人(船長)、負傷:4人(乗組員) |
勧告・意見 | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 | 関係団体等への周知協力依頼 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。