
| 報告書番号 | MA2014-5 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年12月24日 |
| 事故等種類 | 火災 |
| 事故等名 | 漁船明勇丸火災 |
| 発生場所 | 長崎県五島市女島南南西方沖 女島灯台から真方位207°20.8海里(M)付近 |
| 管轄部署 | 長崎事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 漁船 |
| 総トン数 | 5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2014年05月30日 |
| 概要 | 本船は、船長、甲板員A、甲板員B及び甲板員Cが乗り組み、女島南南西方沖で錨泊して操業中、平成25年12月24日02時30分ごろ、甲板員3人が、機関室入口蓋のある区画(以下「機関室入口区画」という。)付近の右舷通路で絡まった3人の釣り糸を解こうとしていたとき、甲板員Aが、焦げ臭い臭いに気付き、船尾にいた船長に報告した。 甲板員Aは、船長の指示を受け、機関室入口区画の蓋を開けたところ、煙が出て来たので、船長に主機の停止を要請した上、機関室船首端に降り、船尾側のFRP製隔壁上部に付設の引き戸(約25cm角)の中央開口部(直径約20cm)から船室(以下「船員室」という。)内に火炎を認めた。 船長は、操舵室に行き、左舷発電機の出力維持のために回転数毎分約800で運転中であった左舷主機を停止した。 本船は、2機2軸船であり、2台の発電機が、各主機の前部出力取出軸に装備されたクラッチを介し、それぞれVベルトで駆動されるようになっていた。 本船は、左舷主機が停止されたことから、出力が2kWの集魚灯5個及び0.5kWの作業灯3個を含めた全照明が消えて真っ暗になり、消火活動に支障を来した。 船長は、操舵室で右舷主機を始動して右舷発電機での給電を行い、照明を復旧した後、船員室内の火災の状況を確認しようとし、船尾出入口から操舵室内に上半身を差し入れた前屈みの姿勢になり、床の船員室出入口の蓋(約60cm角)に両手を掛けて開けた際、熱気が噴出し、同蓋が吹き飛ばされると同時に後方に倒れ込んだ。 甲板員Bは、船員室の出入口の蓋が吹き飛び、火炎が噴出し始めたので、持ち運び式粉末消火器での消火を諦め、甲板員Cと共に散水ポンプでの放水に切り替えたものの、火勢が強くて消火することができなかった。 船長は、甲板員Aが機関室に散水ポンプのホースを引き込み、船員室に向けて放水しようとしていたが、火勢が更に増したので、消火活動を断念させ、全員を船首に退避させた。 本船乗組員は、02時45分ごろ、火炎が船首付近まで接近しており、助かるには海に飛び込むしかないと思い、全員の身体をペンドル(防舷材)付きのロープで縛るなどしていたが、近づいてくる僚船の灯火に気付き、救助されると確信し、ロープを解いて僚船を待った。 僚船は、本船の集魚灯が早い時刻に消えた後、その方向に火炎が見えるようになったので、本船で火災が発生したと思い、操業を中止して本船の救助に向かったものの、火勢が強くて接舷できず、本船乗組員を海に飛び込ませて救助した。 船長は、本船が、僚船の船尾から南方約1Mの海上において、約30分間燃え続け、火炎が海面上に水平に拡がった後、視認できなくなったので、沈没したものと思った。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、本船が女島南南西方沖で錨泊して操業中、船員室から出火したため、発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。