JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-5
発生年月日 2013年12月14日
事故等種類 衝突(単)
事故等名 漁船栄敏丸衝突(灯標管理用橋梁)
発生場所 熊本県上天草市柳港東方沖  上天草市所在の薩摩瀬灯標から真方位285°10m付近の灯標管理用橋梁
管轄部署 長崎事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 漁船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年05月30日
概要  本船は、船長及び甲板員が乗り組み、薩摩瀬灯標北方沖の上天草市横島及びマテ島西方で魚群探索を行ったところ、魚群の反応がなかったので、薩摩瀬灯標南方沖の漁場(以下「本件漁場」という。)へ向かうこととした。
 本船は、船長が、操舵室左舷側の床から約60cm高くなった同室右舷側の操縦場所に立ち、天窓から顔を出して手動操舵を行い、上天草市北浜ノ鼻東方50m付近において、目視で周囲の島影及び陸上の明かりを見ながら、本件漁場に向けて進路を定め、約20ノットの速力で南進した。
 船長は、本件漁場に向ける進路を定めた際、周囲の島影及び陸上の明かりの見え具合から、薩摩瀬を左舷側に十分離した進路になっていると思っていた。
 船長は、左舷船首方の上天草市大戸ノ瀬戸に作業灯を点灯した2隻の漁船を視認し、本件漁場で魚群の反応がなければ、大戸ノ瀬戸に移動しようと考えており、時々、大戸ノ瀬戸の漁船を見ながら、薩摩瀬灯標北方を南進中、平成25年12月14日05時52分ごろ、本船が、薩摩瀬灯標の管理用橋梁(以下「本件橋梁」という。)に衝突した。
 船長は、衝撃を感じ、機関を中立にして前方を確認したところ、本件橋梁と衝突したことを知り、操舵室左舷側の床に置いたプラスチックケースに腰を掛けていた甲板員が顔から出血していたので、付近で操業中の僚船に無線で救助を求めた。
 船長は、来援した僚船に甲板員と共に移乗し、海上保安庁に118番通報するとともに、所属漁業協同組合の職員に依頼して救急車の手配を行い、柳港で甲板員を救急車に引き渡した後、僚船で本事故発生場所に戻った。
 甲板員は、救急車で病院に搬送され、顔面多発骨折及び第6頸椎突起骨折と診断された。
 本船は、無人の状態で薩摩瀬に乗り揚げており、僚船で引き出された後、付近の鉄工所までえい航された。
原因  本事故は、夜間、本船が、薩摩瀬灯標北方を南進中、船長が、目視で周囲の島影及び陸上の明かりの状況から、本件漁場に向ける進路を定めたため、本件橋梁に向首することとなっていたが、薩摩瀬を左舷側に十分離した進路になっていると思い込み、左舷船首方の大戸ノ瀬戸にいる漁船を見ながら、航行していたところ、本件橋梁に衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:1人(甲板員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。