JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-5
発生年月日 2013年07月06日
事故等種類 死傷等
事故等名 旅客船第十六櫻島丸乗組員負傷
発生場所 鹿児島県鹿児島市鹿児島港本港区  鹿児島港本港北防波堤灯台から真方位252°450m付近
管轄部署 門司事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 旅客船
総トン数 500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年05月30日
概要  本船は、船長及び甲板員Aほか5人が乗り組み、鹿児島港本港区桜島フェリーふ頭から離岸しようとし、平成25年7月6日22時00分ごろ全ての係船索を外した。
 甲板員Aは、船側甲板左舷船首部に設置されたウインドラスのワーピングドラム(以下「ドラム」という。)を操作して係船索を船内に取り込み、後部配置の甲板員Bに作業完了の合図をし、船長は、甲板員Bの全作業が終了したという合図を見て出港ができることを確認した後、本船を前進させた。
 甲板員Aは、合図を送った後、係船索が、ドラムにきれいに収まらず、ドラムと軸受の隙間に入ったので、操作レバーを動かし、係船索を巻き出して巻いた状態を整えようとしたが、うまくいかず、係船索を左手で握り、再度、操作レバーを動かした際、巻取り側に倒し、22時02分ごろ左手が係船索と共にドラムに巻き込まれた。
 甲板員Aは、左前腕部が係船索で回転するドラムに圧着され、操作レバーに手が届かないので、姿勢や足の位置を変えつつ、ドラムの回転に合わせて動きながら、大声を出したところ、付近にいた旅客が気付き、同旅客に操作レバーを中立にしてドラムの回転を止めてもらい、事故の発生を乗組員に連絡するように依頼した。
 機関員は、旅客からの連絡を受け、操作レバーを操作して係船索を巻き出そうとしたが、係船索がドラムと軸受の隙間に挟まって緩まないので、ドラムにロープで結んでいた係船索の末端を外し、末端側から巻かれていた係船索をドラムから外して甲板員Aを救助した。
 船長は、事故の発生を知り、単独で操船を行い、甲板員Bに甲板員Aの状態の確認及び介護をさせ、甲板員Bの報告に基づき、安静にしていれば、緊急の対応は不要であると考え、鹿児島市桜島港に向けて航行を続け、鹿児島港に救急車を手配するように乗組員へ指示した。
 船長は、桜島港に入港後、事故の発生を海上保安庁及び運航管理者に連絡し、鹿児島港に入港後、甲板員Aを救急車に引き継いだ。
 甲板員Aは、救急車により、搬送された病院の医師により、左橈骨及び尺骨が骨折しており、1週間の入院後、1~2か月の自宅療養が必要であると診断された。
原因  本事故は、本船が、鹿児島港本港区の桜島フェリーふ頭から離岸した際、甲板員Aが、ドラムに収納した係船索の状態を整えようとし、係船索を巻き出そうとして操作レバーを動かしたところ、巻取り側に倒したため、係船索を握っていた左手がドラムに巻き込まれたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:1人(甲板員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。