
| 報告書番号 | MI2014-5 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年10月29日 |
| 事故等種類 | 運航不能(航行設備故障) |
| 事故等名 | 漁船第二十五勇仁丸運航不能(機関損傷) |
| 発生場所 | 千葉県銚子市犬吠埼東南東方沖 銚子市所在の犬吠埼灯台から真方位110°431海里(M)付近 |
| 管轄部署 | 横浜事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 漁船 |
| 総トン数 | 5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2014年05月30日 |
| 概要 | 本船は、船長及び機関長ほか6人(インドネシア共和国籍)が乗り組み、まぐろはえ縄漁を終え、主機を回転数毎分(rpm)約1,200(連続最大回転数約1,900rpm)で犬吠埼東南東方沖を千葉県勝浦市勝浦港へ向けて航行中、平成25年10月26日03時50分ごろ、機関室において、「カンカン」という異音がしたので、機関長が主機を停止した。 機関長は、主機の点検をしたところ、‘4番クランクピン軸受の左右舷側に各1本ずつあるクランクピン軸受固定用のクランクピンボルト’(以下、左舷側のボルトを「左ボルト」、右舷側のボルトを「右ボルト」という。)の両者に緩みを発見して締め直し、主機を始動したところ、異音が消えたので、約700rpmとし、速力約7ノットで航行を開始した。 機関長は、28日08時05分ごろ主機からの「シャッシャッ」という異音を聞き、左ボルト及び右ボルト(以下「左ボルト等」という。)の緩みを確認したところ、緩みがなかったので、機関整備業者へ相談を行い、4番シリンダの燃料を燃料噴射ポンプの所で止め、主機を減筒して始動したが、異音が消えなかったものの、主機が焼き付くことはないであろうと思い、主機を約700rpmとし、本船は航行を再開した。 本船は、29日08時05分ごろ、犬吠埼灯台から真方位110°431M付近を西進中、機関室で「ガーン」という大きな異音がしたので、操舵室で航海当直中の機関長が危急停止のスイッチを押して主機を停止した。 機関長は、すぐに機関室へ下りて点検したところ、潤滑油が機関室内に飛び散っており、4番シリンダのクランクケースの蓋が破損し、4番クランクピン軸受けの下部が見当たらず、連接棒の大端部がクランクピンから外れていたので、航行は困難と判断した。 船長は、機関長から航行不能との報告を受け、船舶所有者へ連絡し、船舶所有者から海上保安庁へ救助を要請した。 本船は、来援した巡視船で31日08時00分ごろえい航が開始され、19時40分ごろ船舶所有者が手配した引船に引き継がれて11月3日12時10分ごろ勝浦港へ着岸し、漁獲物の水揚げ後、えい航が再開され、6日15時00分ごろ高知県須崎市須崎港へ着岸した。 |
| 原因 | 本インシデントは、本船が、犬吠埼東南東方沖を航行中、主機が左ボルトの緩みを生じ、左ボルトが運転による衝撃でねじ部の始まりから2山目の谷を起点とした疲労による亀裂を生じて破断したため、4番クランクピン軸受下部が開いて右ボルトが強度以上の引っ張り及び曲げ応力を受けて切断するとともに、同下部が脱落して4番シリンダの連接棒がクランクピンから外れてシリンダライナ等に接触し、主機の運転ができなくなったことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。