JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-5
発生年月日 2013年07月11日
事故等種類 火災
事故等名 漁船第七朝洋丸火災
発生場所 北海道稚内市稚内港北洋ふ頭第2南岸壁  稚内港北洋ふとう北防波堤灯台から真方位206°540m付近
管轄部署 函館事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 漁船
総トン数 100~200t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年05月30日
概要  本船は、平成25年4月2日に造船所に入渠し、7月10日午前中に下架して稚内港北洋ふ頭第2南岸壁に係留を行い、7月16日実施予定の中間検査に向けて整備作業が行われていた。
 造船所社員は、補機の試運転の立ち会いを機関長に求め、待ち合わせ時間である7月11日08時00分ごろに本船に着き、本船に07時50分ごろ着いて陸上の発電機を始動し、キャブタイヤコードを接続して本船に給電する作業を済ませていた機関長と共に機関室に向かった。
 本船の船舶所有会社代表者は、06時30分ごろ本船の出入口を解錠して船内の見回りを行い、機関長及び造船所社員が本船に到着した後、08時05分ごろ本船を離れて船舶所有会社事務所に向かった。
 造船所社員は補機の試運転を開始し、機関長は、機関室内の船外弁を順に開け、漏れの有無を点検し始めた。
 機関長は、機関室に僅かに白煙が生じたが、補機運転のために補助コンプレッサーを使用する際、負荷が掛からないよう、ファンネルとの接続部を緩めたためのものだと思ったため、疑問を感じることなく、換気のために機関室の排気ファンを作動させた。
 機関長は、排気ファンを作動させたところ、08時15分ごろ、機関室内に大量の白煙が一気に入り、周囲が何も見えない状況となり、機関室(船艙甲板)出口を通って階段を手探りで昇り、上甲板のサロンを経由し、更に階段を昇って船橋楼甲板の廊室に至ったところ、廊室には激しく火炎が生じていた。
 機関長は、焼損して天井から垂れ下がった電線に接触しながら、廊室にある出入口を通って船外に脱出して岸壁に至り、まだ船内に人が居る旨を叫んだところ、既に岸壁に避難していた造船所社員から声を掛けられ、同人の無事を確認した。
 造船所社員は、機関室内に僅かに生じていた白煙が一気に濃くなって周囲が何も見えなくなったため、手探りで廊室を通って船外に脱出していた。
 船舶所有会社代表者は、本船から煙が上がっていることを発見した業者から携帯電話で連絡を受け、08時19分ごろ消防署に通報した後、本船に引き返した。
 本船は、出動した消防車4台による消火作業により、08時55分ごろ鎮火し、船橋楼甲板の廊室、浴室及びトイレが焼損した。
 機関長及び造船所社員は、造船所の自動車で病院に運ばれ、機関長及び造船所社員は、頭、腕等に火傷及び両目に炎症を負った。
原因  本事故は、本船が、稚内港北洋ふ頭第2南岸壁に係留中、船橋楼甲板の浴室付近から出火したため、発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:2人(機関長及び造船所社員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。