JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-3
発生年月日 2013年04月11日
事故等種類 乗揚
事故等名 漁船第五興海丸乗揚
発生場所 沖縄県南城市海野漁港港口  南城市所在の知名埼灯台から真方位288°950m付近
管轄部署 那覇事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年03月28日
概要  本船は、船長1人が乗り組み、同乗者1人を乗せ、漁を行うために海野漁港の基地で燃料及び氷を満載し、約1.4mの船尾喫水で海野漁港を港口に向けて航行していた。
 海野漁港の港口の東側には、‘直立堤を消波ブロックで被覆して建設された防波堤’(以下「消波ブロック被覆堤」という。)があり、その端部に金武中城港海野第1防波堤灯台(以下「防波堤灯台」という。)が設置されており、西側には、‘消波ブロックを積み上げて建設された防波堤(以下「傾斜堤」という。)があり、その端部には、‘赤色の簡易灯標’(以下「簡易灯標」という。)が設置されていた。
 船長は、夜間、ふだんであれば、防波堤灯台及び簡易灯標並びに消波ブロックを目視で確認しながら、航行していたものの、本事故発生当時は月明かりもなく、曇天であったので、消波ブロックを確認することができず、防波堤灯台及び簡易灯標の灯光のみを目視で確認しながら、約3~4ノットの速力で航行していたところ、平成25年4月11日03時34分ごろ本船が消波ブロック被覆堤水面下の消波ブロックに乗り揚げ、乗り切った。
 船長は、衝撃で乗揚に気付いたものの、港口で本船を停船させれば、他の船舶の往来の邪魔になると思い、港外まで航行した後に本船を停船させて船体外周を点検したが、異常が見当たらず、主機及びクラッチの作動にも異常がなかったので、航海に支障がないと思い、航行を再開した。
 船長は、しばらく漁場に向かって航行していたが、発電機の異常を示す警報ランプが点灯したので、再び本船を停船させて機関室を点検したところ、機関室に浸水があることに気付いた。
 船長は、主機が作動していたので、自力で帰航することができると思い、ポンプで機関室の排水を行いながら、帰航していたところ、主機が停止したので自力での帰航を諦めて僚船に救助を要請した。
 本船は、来援した僚船がえい航準備を行っている間に浸水による傾斜が大きくなって転覆したが、船長及び同乗者は、自力で転覆した本船から脱出し、同乗者はえい航準備を行っていた僚船に、船長は後から来援した僚船にそれぞれ救助されて海野漁港に帰った。
 本船は、船長が手配したサルベージ会社の小型引船にえい航されて海野漁港に入港した。
原因  本事故は、夜間、本船が、海野漁港を港口に向けて航行中、船長が、本事故発生当時は月明かりもなく、曇天であったので、消波ブロックを確認することができず、防波堤灯台及び簡易灯標の灯光のみを目視で確認しながら航行していたため、消波ブロック被覆堤に接近して航行することとなり、消波ブロック被覆堤の水面下の消波ブロックに乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。