
| 報告書番号 | MA2014-3 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年08月07日 |
| 事故等種類 | 乗揚 |
| 事故等名 | 漁船68光生丸乗揚 |
| 発生場所 | 長崎県佐世保市寺島瀬戸北口のイカヅチ瀬 佐世保市所在の神ノ浦港南防波堤灯台から真方位302°2,750m付近 |
| 管轄部署 | 長崎事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 漁船 |
| 総トン数 | 5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2014年03月28日 |
| 概要 | 本船は、船長及び甲板員が乗り組み、船長が操舵室で手動操舵を行い、甲板員が後部船室で休憩をとり、約10ノット(kn)の速力で佐世保市宇久島南方沖を西進した。 船長は、宇久島北西方沖の漁場に到着している船団の漁ろう長から、急いで漁場に来るように指示を受け、航海時間を短縮するため、宇久島及び佐世保市寺島間の寺島瀬戸を航行することを思い立ったが、同瀬戸を自ら操船した経験がなかったので、寺島瀬戸を操船した経験がある甲板員に操船を任せることとした。 船長は、宇久島南方沖で甲板員に操船を引き継ぎ、甲板員の左側に立って見張りに当たり、甲板員が、GPSプロッター(以下「本件GPSプロッター」という。)で船位を確認しながら、手動操舵を行い、寺島瀬戸に向けて北西進した。 甲板員は、寺島瀬戸北口には、寺島北岸の指原ノ鼻付近に浅所が拡延していること、また、同瀬戸北口の中央付近に干出岩(イカヅチ瀬)が存在し、イカヅチ瀬の南西方に灯浮標(イカヅチ瀬灯浮標:灯質 モールス符号緑光、毎8秒にA(・―))があることを知っていたことから、ふだん、同瀬戸北口を航行するときにはイカヅチ瀬灯浮標の南側至近を航行していた。 甲板員は、指原ノ鼻に並んだ頃、急に波高約2~2.5mの波が発生し、波による動揺で船首目標としていたイカヅチ瀬灯浮標の灯りを見失った。 甲板員は、速力を約7knに減速し、本件GPSプロッターの画面を拡大して付近海域の水深及び浅瀬等の状況を確認したところ、本件GPSプロッターに浅瀬等の詳細な状況及びイカヅチ瀬灯浮標が表示されていなかったものの、指原ノ鼻付近が赤色の線で囲まれており、赤色の線で囲まれた海域は危険であると思った。 甲板員は、0.25海里レンジとしたレーダーでイカヅチ瀬灯浮標を探そうとしたところ、レーダー画面に海面反射の映像が表示されていたことから、感度及び海面反射抑制の調整を行ったものの、イカヅチ瀬灯浮標を見付けることができなかった。 甲板員は、ソナーで海面付近の状況を見ることとしたが、船首が海面をたたくようになったことから、ソナーでもイカヅチ瀬灯浮標を見付けることができなかった。 本船は、甲板員が、イカヅチ瀬灯浮標の灯りを見失う前に定めていた同灯浮標の南側至近に向かう針路で航行していたところ、平成25年8月7日20時00分ごろイカヅチ瀬に乗り揚げ、乗り切った。 甲板員は、少し西方に航行してイカヅチ瀬から離れた場所で機関を止め、漁ろう長に無線で事故の報告を行い、船長が損傷状況の確認を行ったところ、本船は、機関室に浸水しており、ポンプで排水作業を行いながら、来援した僚船により、佐世保市の造船所までえい航された。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、本船が、寺島瀬戸北口を北西進中、甲板員が、本件GPSプロッターに同瀬戸北口の浅瀬等の詳細な情報が表示されないことを知らずに操船していたところ、波による動揺で船首目標としていたイカヅチ瀬灯浮標の灯光を見失った際、航海計器で同灯浮標の位置を確認することができなかったため、イカヅチ瀬に向けて航行することとなり、同瀬に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。