JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-3
発生年月日 2013年11月05日
事故等種類 転覆
事故等名 モーターボート翔哉丸転覆
発生場所 長崎県西海市沖裸島北東方沖  西海市所在の田島灯台から真方位301°3,500m付近
管轄部署 長崎事務所
人の死傷
船舶種類 プレジャーボート
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年03月28日
概要  A船は、船長Aが、1人で乗り組み、長崎県大村湾北西部の沖裸島北方沖200m付近において、船尾からパラシュート型シーアンカー(以下「パラアンカー」という。)を入れ、船首を西南西方に向けて漂泊し、潮流により、東南東方へ圧流されながら、釣りを行っていた。
 沖裸島の周辺には、A船が釣りを始めた頃、約10隻の釣り船等がいた。
 船長Aは、ふだん、白波が立ち始めれば、安全のため、早めに帰るようにしていた。
 船長Aは、釣りに熱中していたところ、白波は余り立っていなかったものの、風が強くなってきたように感じ、ふだんの波の様子と違うと思い、周囲の状況を確認し、大きな波を認め、危険を感じたので、釣りをやめて帰ることとした。
 沖裸島の周辺にいた約10隻の釣り船等は、いつの間にか2~3隻になっていた。
 A船は、沖裸島北東方沖において、船長Aが、釣り道具を片付けた後、船外機のクラッチを前進に入れ、ゆっくり前進しながら、パラアンカーのロープを2~3回手繰ったとき、平成25年11月5日09時00分ごろ、右舷船尾から波高約2mの波が船体中央部付近まで打ち込み、右舷側が沈んで左舷側が持ち上がり、一気に右舷側へ転覆した。
 船長Aは、海に投げ出されたが、船底につかまって救助を待った。
 付近で釣りをしていたモーターボート(船の長さ6.99m、以下「B船」という。)の船長(以下「船長B」という。)は、風が強くなり、波が高くなってきたので、帰ろうと思い、発進前に周囲を見渡したところ、09時10分ごろ、約50m離れた所に転覆しているA船を発見し、船底に人がつかまっていることを認め、救助に向かった。
 船長Bは、波が高く、A船の船尾からパラアンカーが流れていたので、A船の至近に接近できずにいたところ、B船の船首から船体中央部付近にかけて何度も波をかぶり、海水が船尾甲板上に約15cmの高さまで滞留していたが、数回にわたってA船への接近を試みた末、沖裸島の東方沖1km付近で09時50分ごろ船長Aを救助した。
 A船は、船長Bから連絡を受けた船長Bの親族の船で西海市諫崎船溜まりにえい航された。
原因  本事故は、A船が、沖裸島北東方沖において、船尾からパラアンカーを投入して漂泊中、波高約2mの波が発生するようになっていたが、船長Aが、釣りに注意を向けていたため、波の状況に気付かずにいたところ、その後、危険を感じてパラアンカーを揚収していた際、右舷船尾から波高約2mの波が打ち込み、右舷側に転覆したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。