JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-3
発生年月日 2013年09月12日
事故等種類 火災
事故等名 漁船第八春日丸火災
発生場所 鹿児島県指宿市指宿港東方沖  指宿港東防波堤灯台から真方位095°0.8海里付近
管轄部署 門司事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年03月28日
概要  本船は、船長ほか3人が乗り組み、指宿市山川港で水揚げ後、平成25年9月12日02時30分ごろ、同市今和泉漁港に帰るため、航行を始めたが、約1時間半の航程であったので、船員室で休息をとる乗組員はおらず、全員が操舵室にいた。
 船長は、指宿港東方沖を航行中、僚船と水揚げについて、携帯電話で話し終え、02時49分ごろ、機関室前部に設置された‘発電機を駆動するディーゼル機関’(以下「補機」という。)からと思われる異音に気付き、点検のために操舵室を出て機関室に向かった。
 船長は、機関室に入り、主機上方に設けられたプレート上から補機を見たところ、焼けた臭いはしなかったが、補機の3番シリンダ付近から白煙が少量出ていることを認め、本船が指宿市知林ケ島付近に向けて航行していたので、停止してから再度点検しようとして操舵室に戻った。
 船長は、操縦ハンドルを中立とするとともに、甲板員に投錨を指示し、機関室の入口に戻ったところ、02時50分ごろ、補機から白煙の出ていた付近に高さ約50cmの炎を認め、火災と判断した。
 船長及び甲板員は、機関室入口において、機関室後方の賄室に保管していた持運び式炭酸ガス消火器を使用し、また、自動拡散型消火器を投げ入れ、初期消火に努めたところ、炎が見えなくなった。
 船長は、操舵室に戻り、02時57分ごろ、船舶電話で海上保安庁に火災の発生及び救助を要請中、操舵室の床から黒煙が漏れ出し、間もなくブラックアウト(電源喪失)したため、機関室内の火災が拡大したものと思い、全員に退避するように指示したが、この頃、主機及び補機の運転音が聞こえていた。
 船長及び乗組員3人は、船尾甲板の棚に保管していた救命胴衣を着用し、炎と黒煙が機関室から吹き出して船尾方に流れて来たので、危険を感じ、03時00分ごろ海へ飛び込んだ。
 船長及び乗組員3人は、その後、流れて来た本船の救命いかだに乗り移り、04時00分ごろ近くで操業していた漁船に救助された。
 本船は、巡視艇の放水による消火活動が行われて鎮火したが、操舵室等が焼失して水船状態となり、えい航されて今和泉漁港に入港した。
原因  本事故は、夜間、本船が、指宿港東方沖を航行中、補機3番シリンダの連接棒大端部の下側が脱落してクランクケースを突き破り、破損片によってセルモーターとバッテリーとの間の電線が短絡して発火したため、同電線の絶縁被覆等に延焼したことにより発生した可能性があると考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。