
| 報告書番号 | MA2014-3 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年01月15日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | 押船第八良洋丸起重機船(ガット船)第一河崎号作業員死亡 |
| 発生場所 | 広島県広島港第3区 広島県広島市所在の広島港西防波堤灯台から真方位245°1,030m付近 |
| 管轄部署 | 広島事務所 |
| 人の死傷 | 死亡 |
| 船舶種類 | 引船・押船:作業船 |
| 総トン数 | 5~20t未満:200~500t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2014年03月28日 |
| 概要 | A船は、船長Aほか1人が乗り組み、浚渫土約500tを積載したB船を押して押船列(以下「A船押船列」という。)を構成し、広島港第3区の出島地区埋立工事現場の岸壁にB船の船首及び船尾からそれぞれ2本の係船索を取って船首を西方に向けて右舷着けで着岸した。 大之木建設株式会社(以下「C社」という。)は、港湾工事で発生した浚渫土を使用して出島地区の埋立工事を、東洋建設株式会社(以下「D社」という。)は、浚渫土を出島地区の埋立工事現場へ搬入するなどの業務をそれぞれ異なる発注元から請け負っていた。 土量検収作業は、D社が運航するガット付き被押バージB船に積載された浚渫土の量を測量するものであり、浚渫土を揚土する前、B船上でC社及びD社が個別に同作業を行うことが、両社の間で打ち合わされており、C社担当者が旗で明示した係留位置にA船押船列が岸壁係留作業を終了した後、土量検収作業を実施するようになっていた。 船長Aは、C社担当者が旗で明示した係留位置に着岸した後、B船右舷船尾側付近の岸壁にいたC社職員である土量検収員C及び土量検収員Eに対し、B船船尾側係船索を岸壁の係船杭に取り付けるように言ったが、土量検収員CからA船引船列を少し後方へ移動するように指示された。 土量検収員Cは、土量検収員Eと共にB船船尾側係船索を船長Aが指定した係船杭よりも後方の係船杭に取り付けた後、B船右舷船首側へ移動した。 船長Aは、B船船尾側係船索を緩めた状態でB船に固縛した後、A船引船列を後方へ移動させるためにB船船尾側の操船室へ移動した。 ガット操縦者Bは、B船船首側においてC社職員である土量検収員Dと共にB船船首側係船索を岸壁の係船杭に取り付ける作業をしていたが、A船引船列を少し後方へ移動する旨の連絡を受けず、B船船首側係船索の固縛が完了した頃、土量検収員C及び土量検収員EがB船右舷船首側付近の岸壁へ移動して来たので、B船船尾側係船索の固縛が完了したものと思った。 土量検収員Cは、土量検収員D及び土量検収員Eと共にB船右舷船首側からB船に乗船し、土量検収作業を開始した。 船長Aは、操船室で遠隔操縦によって後進にかけたところ、B船船首側が係船索で固定されていたので、風により、B船右舷船尾だけが岸壁から離れた。 ガット操縦者Bは、B船船首側係船索の固縛を完了してB船船首側にいたところ、B船右舷船尾が岸壁から離れだしたので、ガットバケットで海水をかいてB船を岸壁に寄せようと思い、B船船首側に設置されたクレーン運転室において、北東方を向いて岸壁上に位置していたブームを右旋回させた。 土量検収員Dは、船倉ハッチコーミングの船首側右舷付近で後方を向いて作業を行っていたが、土量検収員Cの悲鳴を聞き、振り向いたところ、ブームが南西方を向いた頃、平成25年1月15日14時33分ごろ、広島港西防波堤灯台から真方位245°1,030m付近において、甲板上に倒れている土量検収員Cを認めた。 土量検収員Dは、ガット操縦者Bに機械の停止を伝えた後、消防署及びD社に連絡し、救急車によって心肺停止状態の土量検収員Cが病院に搬送された。 D社担当者は、海上保安部及び労働基準監督署に連絡した後、事後の措置に当たった。 土量検収員Cの死因は、ガット旋回体左側後部と船倉ハッチコーミングとの間に挟まれたことによる重傷胸部外傷であり、死亡推定時刻は、1月15日14時35分ごろと検案された。 |
| 原因 | 本事故は、A船押船列が、広島港第3区の出島地区の岸壁で土量検収作業中、船長Aが、土量検収員CからA船押船列のB船を少し後方へ移動するように指示され、A船押船列を移動させていたが、風によってB船右舷船尾が岸壁から離れた際、ガット操縦者Bがガットバケットで海水をかいてB船を岸壁に寄せようとしてブームを右旋回させたため、ガット旋回範囲内で作業を行っていた土量検収員Cがガット旋回体左側後部と船倉ハッチコーミングとの間に挟まれたことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 死亡:1人(第一河崎号土量検収員) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。