JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-3
発生年月日 2013年08月19日
事故等種類 死傷等
事故等名 プレジャーボートKAYA同乗者死亡
発生場所 島根県松江市島根原子力発電所北方沖  松江市所在の恵曇灯台から真方位057°1.7海里付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 プレジャーボート
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年03月28日
概要  本船は、船長が1人で乗り組み、同乗者1人を乗せ、平成25年8月19日19時45~50分ごろ島根原子力発電所北方沖の釣り場に着き、船長が、船首からパラシュートアンカーを投入して機関をアイドリング運転とし、船尾甲板の右舷側に置いたクーラーの上に腰を掛けて右舷方を向き、また、同乗者が船首甲板の右舷側に置いたクーラーの上に腰を掛けて右舷方を向き、それぞれジギング(疑似餌)によるいか釣りを始めた。
 本船は、キャビンの上方左右に設置された出力1kWの集魚灯各1個と船首甲板を照らす作業灯1個を点灯し、周囲約1mの海面が明るく見えており、周囲約5mの海面が僅かに見える状況であった。
 船長は、帰るため、船尾で釣り道具の片付けを行っていたとき、「パチャーン」という水音を聞き、急いで左舷側通路から船首に移動し、同乗者の姿がなかったので、海面を見たところ、右舷船尾の後方約3mの海面に顔の近くで両手を小さく動かして泳いでいる同乗者の姿を認めた。
 船長は、同乗者の姿を見失わないよう、パラシュートアンカーを拡げた状態で機関を微速力後進にしてゆっくりと同乗者に接近し、約2mに接近したとき、タモを使って同乗者をたぐり寄せ、20時40分ごろ、船尾端中央から船上に引き揚げようとしたとき、同乗者が「うーっ、足が痛い、足が痛い」と声を発した。
 船長は、その後も船尾端中央付近から同乗者を引き揚げようと努めたが、なかなか船上に引き揚げることができなかったので、21時10分ごろ118番通報をした。
 船長は、引き続き同乗者をつかんだ状態で救助を待っているとき、照明が徐々に暗くなったので、同乗者が推進器翼に接触して機関が停止したことを知った。
 同乗者は、海上保安部から依頼を受けて来援した漁船の乗組員及び船長により、本船へ引き揚げられ、本船は22時17分ごろ漁船に横抱きされて松江市恵曇漁港(片句)に入港し、待機していた救急車で病院に搬送されたが、病院で死亡が確認された。
 同乗者の死因は、左大腿動脈切断による出血性ショックと検案された。
原因  本事故は、夜間、本船が、島根原子力発電所北方沖において、落水した同乗者を救助作業中、船長が、機関を微速力後進に使用していることを失念していたため、微速力後進に使用した状態で同乗者を船尾端から引き揚げようとし、同乗者が推進器翼に接触したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(同乗者)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。