JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-3
発生年月日 2013年08月24日
事故等種類 死傷等
事故等名 漁船第一白島丸乗組員死亡
発生場所 岩手県久慈市久喜漁港東南東方沖  久慈市所在の陸中久喜港南防波堤灯台から真方位114°4,700m付近
管轄部署 仙台事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年03月28日
概要  本船は、船長兼定置網作業指揮者(以下「船頭」という。)及び甲板員Aほか6人が乗り組み、平成25年8月24日03時45分ごろ僚船2隻と共に久慈市久慈港を出港し、久喜漁港東南東方沖に設置している大型定置網において、第1箱網の網を交換する予定であったが、潮が速くて交換できなかった。
 船頭は、僚船2隻を帰し、08時00分ごろから、定置網南側の沖側にある台(ワイヤロープに浮き球約50個を取り付けたもの、以下「南沖台」という。)を海底の錨(365個のサンドバックで構成)と連結している8本のアンカーロープ(直径45mm、全長約150m)の掃除をすることとした。
 本船は、南沖台の南側において、陸側の1本のアンカーロープを船首、中央及び船尾の左舷側の3か所で保持するため、ロープ(以下「とったり」という。)により、大回しを行った。
 本船は、船首のとったり後方のアンカーロープにシャックル(38mm)を通し、1~2ノット(kn)の速力により、前進してかき殻を落として約90m前進したところで1本目のアンカーロープの掃除を終え、南沖台に連結した巻きロープ(直径24mm、長さ約200m、以下「しぎり」という。)を左舷船尾のキャプスタンで巻きながら、南沖台まで戻り、次のアンカーロープを同様の方法で掃除をする作業を陸側のアンカーロープから繰り返していた。
 船頭は、操舵室で本船の操船及びアンカーロープ掃除の指揮に当たっており、甲板員Aは、左舷中央付近に立ち、とったりでアンカーロープを大回しすることを担当していた。
 本船は、陸側から5本目のアンカーロープの掃除を終え、船頭が機関を中立にし、後部の甲板員がキャプスタンのドラムに巻いたしぎりのたるみを取った。船頭は、後方を向き、しぎりを巻くことを指示した後、悲鳴が聞こえたので、前方を見たところ、甲板員Aが左舷中央付近の海に転落していた。
 船頭は、甲板員Aの救助を指示し、乗組員が甲板員Aを本船に引き揚げ、本事故を漁業協同組合に連絡して本船で久喜漁港に向かい、甲板員Aは、10時15分ごろ久喜漁港で待機していた救急車に引き継がれて病院まで搬送され、11時49分肺挫傷による出血性ショックで死亡したことが確認された。
原因  本事故は、本船が、久喜漁港東南東方沖において、大型定置網のアンカーロープの掃除中、アンカーロープを大回しして左舷側の舷外に保持していた中央のとったりが切断し、アンカーロープが下に弾んだものの、本船の船首と船尾のとったりで保持されていたので、反動でアンカーロープが、上に弾んだため、甲板員Aに当たったことにより発生した可能性があると考えられる。
死傷者数 死亡:1人(甲板員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。