JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-3
発生年月日 2013年03月01日
事故等種類 乗揚
事故等名 貨物船AN FENG 8乗揚
発生場所 青森県深浦町艫作埼南東方沖  艫作埼灯台から真方位136°3.6海里付近
管轄部署 仙台事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 1600~3000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年03月28日
概要  本船は、船長ほか11人(ベトナム社会主義共和国籍1人、中華人民共和国籍10人)が乗り組み、平成25年3月1日15時12分ごろ船首約1.4m、船尾約3.7mの喫水で秋田県秋田市秋田船川港を出港し、北海道函館市函館港外に向けて航行した。
 船長は、秋田船川港に入港中、天気図から低気圧が発達しながら、2月28日から3月1日にかけ、北海道に向かって日本海を東北東進している状況を知り、積地である北海道室蘭市室蘭港まで向かわず、低気圧の通過前に函館港外に着き、錨泊する航海計画とし、出港を決めた。
 船長は、20時30分ごろ、艫作埼南南西方沖を北進中、最新の天気図から低気圧の接近が予想よりも早く、荒天となることを知り、低気圧の進行方向に向けて航行することができないと思い、函館港外に向かうのをやめ、艫作埼南東方沖で錨泊するために針路を変えて北北東進した。
 本船は、針路を変更してから、南西から波高約2~3mのうねりを左舷船尾に受けていた。
 本船は、22時40分ごろ、艫作埼灯台から真方位141°3.6M付近の水深約15mの所に左舷錨を投下し、錨鎖を6節まで伸ばして錨泊を開始したが、船長が、船位を確認したところ、西方からのうねりで東方に圧流されていることを知り、揚錨して2錨泊をしようと思い、機関を全速力前進とし、左舷錨鎖の巻揚げを開始した。
 本船は、前進しながら、左舷錨鎖を2節まで巻き揚げたところ、波高約6~7mのうねりを船首から受け、船尾方の陸岸に向かって東方に圧流され、23時05分ごろ艫作埼南東方沖において、波の上下動により船底が海底に接触した。
 本船は、北東方に圧流され、左舷錨を揚錨し、船首が右方に振れて右舷が砂浜と平行になり、主機を止め、その後も圧流され、船首が更に右方に振れて右旋回を続け、左舷が砂浜と平行になった。
 船長は、オペレーター等に連絡し、船舶代理店により、海上保安庁に通報された。
 本船の乗組員全員は、防寒着及び救命胴衣を着用して船橋に集まり、翌2日06時ごろ海上保安庁に救助された。
原因  本事故は、本船が、低気圧が日本海を東北東進して東北地方に接近する状況下、秋田船川港の出港に際し、低気圧の通過前に函館港外に着き、錨泊する航海計画を定め、出港したため、航行中、最新の天気図から低気圧の接近が予想よりも早く、荒天となることを知り、夜間、艫作埼南東方沖で錨泊したが、走錨したので、錨を入れ直そうとして全速力前進をかけ、錨鎖を2節まで巻き揚げたものの、波高約6~7mのうねりを受けて圧流され、波の上下動によって艫作埼南東方沖で乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。