
| 報告書番号 | MA2014-2 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年10月11日 |
| 事故等種類 | 火災 |
| 事故等名 | 漁船向進丸火災 |
| 発生場所 | 長崎県五島市黄島東方沖 黄島灯台から真方位082°14.3海里付近 |
| 管轄部署 | 長崎事務所 |
| 人の死傷 | 負傷 |
| 船舶種類 | 漁船 |
| 総トン数 | 5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2014年02月28日 |
| 概要 | 本船は、操縦者、機関担当者、甲板員A及び甲板員Bほか‘漁労作業員で雇入れのインドネシア国籍の技能実習生’(以下「実習生」という。)4人が乗り組み、台風の余波のために操業を中止し、漁場から水揚げ港である長崎県長崎市長崎漁港(三重地区)に向けて黄島東方沖を機関の回転数毎分約1,300及び対地速力約8.5ノットで東北東進した。 船員室で仮眠中であった甲板員Aは、平成25年10月11日23時45分ごろ、目を覚まし、機関室上方の同室入口区画の船首側が赤く明るくなっていることを船員室の船首側隔壁にある扉のガラス窓から認め、火災に気付いた。 甲板員Aは、船員室で仮眠をとっていた機関担当者及び実習生3人を起こした後、船尾から雑用ポンプで機関室入口の火炎に向けて放水し、消火していたところ、同ポンプが停止したので、消火を断念して実習生3人と共に船首方に逃げた。 機関担当者は、起こされてすぐに裸足で操舵室後方区画で仮眠中の操縦者に知らせに行き、一緒に帰航中の本船前方にいた僚船に救助を要請するように促した後、機関室の船尾入口まで戻って来たところ、すでに同入口及び右舷上甲板にも火が回っており、右舷船尾に設置していた救命筏を海面に降下したものの、うまく開かなかったので、救命胴衣を着けていなかったが、逃げようと思い、ペンドル(防舷材)を抱いて海に飛び込んだ。 操縦者は、機関担当者に起こされたとき、煙及び火炎が操舵室の床から漏れ出ていたことから、主機を停止したものの、消火器や無線電話の使用を諦めて外に出るしかなく、携帯電話がつながりにくかったので、操舵室上部のマストに昇るなどして携帯電話で付近を航行中の僚船Aに連絡を取った。 船橋当直中の甲板員B及び実習生1人は、火災の発生には全く気付いておらず、操縦者の指示により、すぐに船首方に逃げた。 操縦者は、機関担当者を除く乗組員2人及び実習生4人と共に船首付近まで逃げていたものの、火炎が近くに迫って来たので、全員が船首倉庫に格納していた救命胴衣を着用して海に飛び込み、投げ入れた救命浮環、ペンドル等を浮子代わりにして救助を待った。 本船乗組員は、僚船Aから連絡を受けて来援した僚船Bに全員が救助された後、長崎漁港(三重地区)に入港した。 本船は、僚船Aからの救助要請により、来援した巡視船1隻及び巡視艇2隻によって消火活動が行われたが、12日04時05分ごろ沈没した。 機関担当者は、左足裏に軽い火傷を負い、後日、病院で治療を受けたが、他に負傷者はいなかった。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、本船が漁場から長崎漁港(三重地区)に向けて黄島東方沖を東北東進中、機関室入口区画に設置されている運転中であった強制循環ポンプの始動器付近から出火したため、同区画等へ延焼したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 負傷:1人(向進丸機関担当者) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。