JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-2
発生年月日 2013年07月02日
事故等種類 死傷等
事故等名 ケミカルタンカー扇奥羽丸乗組員負傷
発生場所 愛媛県松山市松山港 松山港吉田浜地区防波堤灯台から真方位060°1,300m付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 タンカー
総トン数 200~500t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年02月28日
概要  本船は、船長及び機関長ほか3人が乗り組み、出港準備作業のため、船長が船橋配置に、一等航海士及び二等航海士が船首配置に、機関長及び一等機関士が船尾配置にそれぞれ就いた。
 本船は、入船右舷着けであり、ヘッドライン、前部スプリングライン、スターンライン及び後部スプリングラインの合計4本の係留索が使用されており、スターンラインには、船尾甲板に左右並んで設置された係船機2機のうち、左舷側係船機のリールに巻かれた直径約55mm、長さ約100mのポリプロピレン製ロープが使用されていた。
 船長は離岸を指示し、機関長が左舷側係船機の操作レバーを操作してスターンラインを巻き始めたところ、スターンラインが、海面から上がる頃にリールから外れ、リールの軸の近くでリールとリールのブレーキ装置(以下「ブレーキ」という。)との間に挟まった。
 機関長は、スターンラインの巻取りを中止し、挟まれたスターンラインを外すため、リールの船首側で船尾方を向いてしゃがんだ姿勢をとり、リールの軸付近のスターンラインを右手でつかんで引きながら、スターンラインを繰り出す側に操作レバーを左手で操作した直後、平成25年7月2日12時10分ごろ、右手が左舷側係船機のリールとブレーキとの間に挟まれ、親指を断裂した。
 一等機関士は、機関長が係留索の巻取り作業を開始した後、船尾の片付け作業を行っており、スターンラインがリールとブレーキとの間に挟まれたことに気付いて左舷側係船機の近くに移動し、リールの軸の上方にあったスターンラインをつかみ、挟まれたスターンラインを外そうとしていたところ、機関長が発した「痛っ」という声を聞き、機関長を見て事故の発生を知った。
 機関長は、直ちに昇橋して船長に事故の報告を行い、来援したタグボートで上陸し、病院へ搬送された。
原因  本事故は、本船が松山港で離岸作業中、機関長が、船尾の左舷側係船機でスターンラインを巻いていたところ、スターンラインがリールとブレーキとの間に挟まれ、外そうとし、リールの軸付近のスターンラインを右手でつかみ、スターンラインを繰り出す側に操作レバーを操作したため、右手がリールとブレーキとの間に挟まれたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:1人(扇奥羽丸機関長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。