
| 報告書番号 | MA2014-2 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年04月09日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | 漁船第八藤吉丸乗組員負傷 |
| 発生場所 | 富山県魚津市経田漁港西方沖 富山県魚津市所在の経田港北防波堤灯台から真方位254°1,000m付近 |
| 管轄部署 | 神戸事務所 |
| 人の死傷 | 負傷 |
| 船舶種類 | 漁船 |
| 総トン数 | 5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2014年02月28日 |
| 概要 | 本船は、船長、漁労長及び機関長ほか5人が乗り組み、平成25年4月9日07時05分ごろ、経田漁港西方1km付近の定置漁業の漁場に到着し、‘立綱(海底の錘と浮きを結ぶ綱(直径36mm)を船上に上げて固定し、鉛入りの索(以下「鉛ロープ」という。)を結ぶ作業’(以下「本件作業」という。)を開始した。 本船は、定置網の南西側に至り、上沖の台と称する浮きを右舷側に見る位置に船首を南東方(陸側)に向け、本件作業に取り掛かり、立綱4本のうちの2本を終了し、3本目(直径55mm、以下「本件立綱」という。)を甲板上に引き揚げたところ、鉛ロープを結ぶ長さが足りなかったので、漁労長が、本件立綱を‘機関室囲壁の左舷側に設置されたウインチドラム’(以下「本件ドラム」という。)で巻いてあそび(余裕)を作ることとした。 漁労長は、本件立綱の先端に化学繊維製の先取り索(直径約21mm)をつなぎ、本件ドラムを起動させて先取り索を巻き取り始め、本件立綱が約2~3m巻き取られたところで本件ドラムを停止し、乗組員に対して前部甲板の右舷舷側に設けられた穴にステンレス製の棒(以下「差し木」という。)を差し込み、差し木に本件立綱を固定するように指示を出した後、先取り索及び本件立綱を解き始めた。 機関長は、本件作業を行うために前部甲板で待機していたところ、漁労長から前記の指示が出されたが、本件立綱が本件ドラムに巻かれている状況を認め、他の乗組員が本件立綱を差し木に早く固定することができるよう、本件ドラムの船首側に移動し、両手で本件立綱を引き出した。 本船は、機関長が本件ドラムから本件立綱を引き出していた10時30分ごろ、風速約7~8m/sの南西風及び波高約1mの波を右舷側に受け、左右に動揺して本件立綱が緊張し、経田港北防波堤灯台から真方位254°1,000m付近において、機関長は機関室囲壁の左舷前部の角に取り付けられた棒ローラ(直径約9cm、長さ約89cm)と本件立綱の間に右手を挟まれた。 機関長は、声を上げて本船の船尾付近に移動し、着用していた軍手を外したところ、右手小指の第1関節付近が皮1枚でつながっている状況を認め、漁労長に病院へ行かせてほしいと頼み、漁労長は、機関長を僚船で経田漁港まで送らせた。 機関長は、経田漁港に到着した後、漁業協同組合の職員が手配した救急車で魚津市内の病院に搬送され、右手小指の第1関節を切断する処置を受けた。 |
| 原因 | 本事故は、本船が、経田漁港西方沖の定置漁業の漁場において、本件作業を実施中、漁労長が差し木に本件立綱を固定するように指示を出した後、機関長が、本件立綱が本件ドラムに巻かれている状況を認め、他の乗組員が本件立綱を差し木に早く固定することができるよう、両手で本件立綱を持って引き出していたため、風速約7~8m/sの南西風及び波高約1mの波を右舷側に受けた際、本船が左右に動揺して本件立綱が緊張し、棒ローラと本件立綱との間に右手を挟まれたことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 負傷:1人(第八藤吉丸機関長) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。