
| 報告書番号 | MA2014-2 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2012年09月27日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | 漁船第二靖昇丸漁船第一靖昇丸漁船靖昇丸乗組員死亡 |
| 発生場所 | 徳島県小松島市和田ノ鼻東北東方沖 和田ノ鼻灯台から真方位070°6.9海里付近 |
| 管轄部署 | 神戸事務所 |
| 人の死傷 | 死亡 |
| 船舶種類 | 漁船:漁船:漁船 |
| 総トン数 | 5~20t未満:5~20t未満:5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2014年02月28日 |
| 概要 | A船(主船)は、船長A及び甲板員Aが乗り組み、また、B船(従船)は、船長B及び甲板員Bが乗り組み、A船、B船及びC船(運搬船兼魚群探索船、船長1人乗船)の3隻が船団(以下「A船団」という。)を組み、平成24年9月27日08時00分ごろ和田ノ鼻東北東方約10Mの漁場に到着し、A船及びB船から投網して2そう船びき漁(しらす漁)の操業を開始した。 船長Aは、1回目の操業を終了するため、C船に甲板員A及び甲板員Bを移乗させて揚網用ローラーを使用し、袋網の引き上げの浮きを揚げてシラスを取り込む作業を行わせた。 船長A及び船長Bは、その間にA船の右舷側にB船を接舷させて両船の船首部及び中央部の2か所を係止し、両船が一体で動く状態として揚網作業を始め、両船のリールウインチで大引き及び奥の順に各袖網を巻き揚げ、A船及びB船の船尾にたつを差し込んで袖網の間方を置き、船尾から袋網を流して洗う作業準備を行った。 C船は、A船及びB船に甲板員A及び甲板員Bを戻し、シラスを積んで小松島市和田島漁港に帰港した。 船長Aは、C船が離れたのち、袋網からごみを出すために低速力で航行し、船長B、甲板員A及び甲板員Bが、A船及びB船を行き来し、A船及びB船の船尾から袋網を流して網洗いをしながら、大引き及び奥の各袖網をそれぞれの船尾甲板に積み重ねて次の操業の準備を行った。 船長Aは、網洗いを終えたところでA船及びB船を停止し、A船及びB船の乗組員全員で揚網用ローラーを使用して袖網の間方及び袋網を船尾甲板に揚げた。 船長Aは、A船及びB船の機関を回転数毎分(rpm)約1,900として約9ノット(kn)の速力で航行を始め、2回目の操業を行うために魚群探索を行いながら、手動操舵により、西南西進した。 船長Bは、魚群探索を始めた頃、操舵室を離れ、甲板員A及び甲板員Bと共に袋網の下端が海面に着かないように注意しながら、袋網を振り、網目に掛かった細かいごみを振り払う作業を始めた。 船長B、甲板員A及び甲板員Bは、ごみを振り払う作業が進むにつれて袋網の幅が狭くなったので、船長BがA船の船尾右舷側に、甲板員BがA船の船尾左舷側に、甲板員Aが甲板員Bの船首側にそれぞれ立ち、船長B及び甲板員Bが船尾から垂らした袋網が海面に着かないように振りながら袋網のしゃくとりと称するごみ溜まり(後端から約10mの部分)に残っているごみを振り払う作業を行い、甲板員Aが同作業を見ていたところ、船長B及び甲板員Bが同時に網を振っていたタイミングがずれたことにより、袋網のしゃくとりの下端が海面に着いたため、推進器流によって袋網が後方に流された。 船長B及び甲板員Bは、袋網が出ないように手で袋網を押さえていたが、船長Bが、袋網が出るのを止めることができないと思い、甲板員Bに対して「袋網を放せ」と声を掛けたのち、B船の操舵室に駆け込んで機関を停止するとともに、船長Aに対して無線で「ストップしろ」と異状事態の発生を伝え、船長Aは直ちにA船の機関を停止とした。 船長A及び船長Bは、11時40分ごろ、和田ノ鼻灯台から真方位070°6.9M付近において、甲板員A及び甲板員Bが見当たらないことに気付き、袋網は、A船の船尾から約30mが海中に出ていた 船長Aは、甲板員A及び甲板員Bが海に転落したことを所属漁業協同組合へ通報し、同組合が消防署へ通報した。 船長A及び船長Bは、袋網を引き揚げたところ、甲板員A及び甲板員Bが袋網には絡んでいなかったものの、袋網の後端から約15mの所に取り付けている引上げの浮きが付いたロープを左手に2回巻いた状態の甲板員Aを発見し、A船に引き揚げた。 甲板員Aは、付近にいた僚船により、和田島漁港に運搬され、救急車で病院に搬送されたが、死亡が確認され、死因は溺水と検案された。 甲板員Bは、捜索中の僚船の漁網に入って揚収され、和田島漁港に運搬されて救急車により、病院に搬送されたが、死亡が確認され、死因は溺水と検案された。 |
| 原因 | 本事故は、A船及びB船が接舷した状態で和田ノ鼻東北東方沖を西南西進中、船長B及び甲板員Bが、A船の船尾甲板で袋網のごみの振り払い作業を行い、甲板員Aが同作業を見ていたところ、袋網を振るタイミングが合わずに袋網の下端が海面に着いて袋網が船尾から走出したため、甲板員A及び甲板員Bが袋網と共に落水したことにより発生した可能性があると考えられる。 |
| 死傷者数 | 死亡:2人(第二靖昇丸甲板員及び第一靖昇丸甲板員) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。