
| 報告書番号 | MA2014-2 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年09月27日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | 引船第十一利丸台船No.31DB乗組員死亡 |
| 発生場所 | 秋田県能代市能代港 能代港南防波堤灯台から真方位279°180m付近 |
| 管轄部署 | 仙台事務所 |
| 人の死傷 | 死亡 |
| 船舶種類 | 引船・押船:非自航船 |
| 総トン数 | 100~200t未満:1600~3000t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2014年02月28日 |
| 概要 | A船は、船長A、機関長Aほか3人が乗り組み、能代港大森地区-13mの岸壁(以下「本件岸壁」という。)に係留中のB船を本件岸壁の北方へ移動して積荷役をするため、長さ約52mのY字型のえい航索を船体中央の船尾寄りのえい航フックとB船の船首両舷のボラードに掛け、船長Aが操舵室で、一等航海士A及び機関長Aが後部甲板で、一等機関士A及び甲板員AがB船の上甲板でそれぞれ配置に就いた。 A船は、主機を微速力前進にかけてB船のえい航を開始し、B船の右舷船首が本件岸壁に接近したので、船長Aが、本件岸壁から離そうとして左舵を取り、B船の右舷船首を離した後、B船の右舷船尾が本件岸壁に接近したが、B船から本件岸壁に放った係留用のロープが取れず、B船の右舷船尾が本件岸壁から離れたため、B船を横抱きしようと思い、本件岸壁から離す進路とした。 一等航海士Aは、機関長Aと共に後部甲板の左舷側に立っていたが、えい航索が近づくので、船首方に移動する旨を機関長Aに言い、機関室囲壁の右舷側に向かった。 船長Aは、右舷船首方に‘能代港南防波堤灯台北西沖の浮標’(以下「本件浮標」という。)が見え、B船が本件浮標に近づくと思い、B船の進路を変えようとして左舵を取り、B船の進路から外れて機関を中立とし、B船が本件浮標へ接近する状況を見ていた。 A船は、B船が船尾方に近づき、左舷船尾方へ緊張していたえい航索が緩み、B船の船首側にいた一等機関士Aは、えい航索の右舷寄りにいる機関長Aが見えたので、B船が船尾方を通過すれば、えい航索が右舷船尾方に向けて張るものと思い、危ない旨を大声で叫んだ。 一等航海士Aは、機関室囲壁の右舷側で船尾方を見たところ、機関長Aが後部甲板の中央寄りに立っていることが分かり、船首方へ行くように大声で叫んだ。 A船は、06時00分ごろ、B船が前進惰力で船尾方を通過したところ、えい航索が、左舷船尾外板の防舷物に引っ掛かり、緊張してから外れ、機関長Aが、右舷船尾方へ張ったえい航索に跳ねられ、右舷側の海に落下した。 一等航海士Aは、機関長Aがうつぶせの状態で浮いており、機関長Aが落水したことを船長Aに伝えて後部甲板の右舷側に戻ったところ、機関長Aが仰向けの状態で手を動かしてA船の右舷船尾に近づいており、船長Aと2人で機関長Aを引き揚げようとしたが、A船に引き揚げることができなかった。 機関長Aは、意識がなくなり、着ていた救命胴衣の上から救命浮環が掛けられ、船長AがA船に近づいて来た漁船にB船にいる乗組員2人を運ぶように依頼した後、乗組員4人及び漁船の乗組員により、A船に機関長Aを引き揚げて漁船に移し、その後、救助の要請を受けた消防署の救助艇に乗せられ、本件岸壁に運ばれた。 船舶代理店担当者は、本件岸壁で本事故を目撃し、海上保安庁等に通報した。 機関長Aは、救急車で病院に搬送されたが、死亡が確認され、死因は、溺水と検案された。 A船は、B船を本件岸壁に着け、B船の左舷に係留した。 |
| 原因 | 本事故は、A船が能代港でB船をえい航中、船長Aが、右舷船首方に本件浮標が見え、B船が本件浮標に近づくと思ってB船の進路を変えようとして左舵を取り、B船の進路から離れて主機を中立としたところ、左舷船尾方へ張っていたえい航索が緩み、機関長Aが、その右舷寄りに立っていた際、B船が船尾方を通過し、えい航索が、左舷船尾外板の防舷物に引っ掛かった後、緊張して外れて右舷船尾方へ張り、えい航索に跳ねられて落水したため、発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 死亡:1人(第十一利丸機関長) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。