JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MI2014-1
発生年月日 2013年04月05日
事故等種類 運航不能(航行設備故障)
事故等名 漁船第二八興丸運航不能(機関損傷)
発生場所 アメリカ合衆国領グアム島南方沖 グアム島南端から真方位175°674海里付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 200~500t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年01月31日
概要  本船は、船長及び機関長ほか20人が乗り組み、グアム島南方沖において、まき網漁の漁場移動のために北東進中、平成25年4月5日00時55分ごろ主機の異常警報が鳴り、船橋当直中であった船長が機関室へ電話で状況を確認しようとしていたところ、01時00分ごろ潤滑油圧力低下による主機自動停止の警報が作動して主機が停止した。
 機関長は、自室から機関室へ行ったところ、電動機駆動の主機予備潤滑油ポンプ(以下「予備ポンプ」という。)が始動して‘主機の機関入り口潤滑油圧力’(以下「入口圧力」という。)が約2.0kgf/cm2(ふだん、主機が停止状態での予備ポンプ運転中の入口圧力は約3.5kgf/cm2)であることを認めた。
 機関長は、主機の点検のために予備ポンプを停止し、異常箇所を調査したところ、直結ポンプが焼損し、自動逆洗式潤滑油こし器(以下「逆洗こし器」という。)(フィルターエレメント(以下「エレメント」という。)の一部のエレメントに逆方向への潤滑油(以下「逆洗潤滑油」という。)を定期的に通し、エレメントに溜まったスラッジを落下させてエレメントから取り除く機能を持っている。)のスラッジチェッカー(逆洗潤滑油をサンプタンクに戻す配管の途中に設置されたこし器であり、スラッジの状況の点検も可能である。)が、繊維系異物、金属片等で詰まっていることを認めた。
 機関長は、主機の主軸受メタル等に損傷の可能性があるため、主機の運転ができず、また、洋上での修理が困難であると判断し、船長が船主にえい航による救助を相談した。
 本船は、船主に指示された僚船により、17時29分ごろ静岡県焼津市焼津港へ向けてえい航が開始され、7日21時45分ごろ船主に要請された引船にえい航が引き継がれ、16日11時30分ごろ焼津港外港岸壁に着岸した。
原因  本インシデントは、夜間、本船が、グアム島南方沖を北東進中、直結ポンプの軸受の潤滑不良による焼付き、主機の主軸受の損傷等が生じたため、主機の運転中、直結ポンプのケーシング、直結ポンプの軸受のブッシュ及び軸受ハウジング、主軸受メタル等が削られて発生した金属粉が潤滑油に混入して逆洗こし器が閉塞され、主機が潤滑の阻害によって損傷し、主機の運転ができなくなったことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。