
| 報告書番号 | MA2014-1 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2012年07月07日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | セメント運搬船しんあき丸漁船朝日丸衝突 |
| 発生場所 | 高知県四万十町興津埼南東方沖 興津埼灯台から真方位142°11.2海里(M)付近 |
| 管轄部署 | 神戸事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 貨物船:漁船 |
| 総トン数 | 3000~5000t未満:5t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2014年01月31日 |
| 概要 | A船は、船長A、甲板員A1及び甲板員A2ほか12人が乗り組み、平成24年7月7日20時00分ごろ、甲板員A1及び甲板員A2が船橋当直に就き、甲板員A1が操船を指揮し、針路約030°(真方位、以下同じ。)及び速力(対地速力、以下同じ。)約13ノット(kn)で興津埼南東方沖を自動操舵により、徳島県阿南市橘港へ向けて航行した。 甲板員A1は、設置されている2台のレーダーのうち、ARPAが搭載されたNO.1レーダーを4M後方にオフセンターして6Mレンジで、他の1台を12Mレンジでそれぞれ作動させ、レーダー画面及び目視で左舷船首方に南下している2隻の漁船(以下「漁船群」という。)を認めた。 甲板員A1は、20時32分ごろ~35分ごろの間に漁船群の位置を確認したところ、左舷船首方距離約5~6Mであり、NO.1レーダーに表示された漁船群のベクトルがA船の船尾方約1Mの所を向いていたので、漁船群と衝突することはなく、また、A船が保持船であり、B船が避航船であったので、漁船群が避航するものと思い、操舵室右舷後部の海図台に移動して周囲のカーテンを閉め、A船の20時30分の船位を海図に記入し、変針点に向ける針路や時間の計算などを行っていた。 甲板員A1は、ふとカーテンを開けて船首方を確認したところ、左舷船首方に距離約200~300mまで接近したB船を認め、B船との衝突の危険を感じ、A船の存在を知らせるために荷役用バケットエレベーターの水銀灯などを点灯後、右舵一杯とした。 甲板員A1は、衝撃や衝撃音がなく、視認した状況から、B船と異常接近したものの、衝突したとは思わなかった。 船長Aは、甲板員A1からB船と異常接近したが、衝突したとは思わない旨の報告を受け、昇橋して周囲を見渡したものの、接触の有無が確認できず、A船は、航海を継続して橘港へ向かった。 船長Aは、橘港沖に錨泊後、機関長から、異常接近した時間帯に衝撃を感じたとの報告があり、損傷の有無を確認したところ、左舷船尾外板に擦過傷を認めたので、船舶所有者及び海上保安部に状況を報告し、その後、AISに基づく航跡やB船との接近状況などから、20時48分ごろ、興津埼南東方沖において、B船と衝突したことが分かった。 B船は、船長Bが1人で乗り組み、きんめだい漁のため、高知県中土佐町久礼港を出港し、土佐清水市足摺岬の南東方沖の漁場に向け、針路約167°速力約7knで自動操舵によって航行した。 船長Bは、周囲を確認して他船を見掛けなかったので、操舵室を離れて右舷船尾端に設置されたトイレで用を足していたとき、1.5Mに設定したレーダーのガードリング警報(以下「警報」という。)が鳴り始めた。 船長Bは、これまでの経験上、警報の9割ぐらいは何事もなく、すぐに鳴りやむことが多かったので、漠然と大丈夫だろうと思い、周囲の確認を行わずに用を足していたところ、警報が鳴りやみ、間もなく、大きな衝撃を感じ、B船の右舷側にA船の船首部を認めた。 船長Bは、後方を同航していた親族に連絡を取り、協力して船体の損傷状況を確認したところ、機関室の浸水がなかったので、航行が可能であると判断し、B船は、単独で久礼港に帰った。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、興津埼南東方沖において、A船が北北東進中、B船が南南東進中、甲板員A1及び船長Bが共に見張りを行っていなかったため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。