JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-1
発生年月日 2013年05月31日
事故等種類 転覆
事故等名 漁船三号三国丸転覆
発生場所 千葉県鋸南町勝山漁港北方沖 鋸南町所在の勝山港北防波堤灯台から真方位346°5,100m付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年01月31日
概要  本船は、船長及び乗組員1人が乗り組み、勝山漁港北方沖の漁場で2張り目のはえ縄の揚縄中、波が船尾方から繰り返し打ち込み、排水口から排水されない海水が甲板上に滞留するようになった。
 船長は、揚縄を終えようとしていたとき、ふだんより船体が右舷側に傾いていると感じ、乗組員に右舷船尾端に位置する燃料油タンクを納めた物入れ(以下「本件物入れ」という。)の蓋を開けて内部を確認するように指示した。
 乗組員は、本件物入れ内に半分程度まで浸水し、燃料タンクが浮いていることを認めて船長へ報告した。
 船長は、体重の軽い自身が右舷船尾端の操船位置へ、乗組員が左舷船首の揚縄位置へそれぞれ移動することにより、船体のバランスを取ろうとした。
 船長及び乗組員は、あか汲み用の柄杓で本件物入れの排水に努めたが、浸水量が多く、右舷に傾斜した状態であった。
 船長は、波の打ち込みを防ぐために船首を波に向けようとし、乗組員に漁具切断の指示を行い、船外機を前進にかけようとしたが、本船は、右舷船尾排水口が海面下になって浸水するようになり、船尾部が海中に没しながら、右舷側への傾斜が増し、平成25年5月31日07時40分ごろ転覆した。
 船長及び乗組員は、転覆した本船につかまっていたが、本船が波を受けて沈みそうであったので、船長が、付近に漂流している櫓を取ってくるように乗組員に命じた。
 船長は、乗組員が泳いで櫓を取って戻ると溺れており、返事ができなかった。
 乗組員は、携帯電話が水没して使えなかったが、船長が防水仕様の携帯電話を持っていることを思い出し、船長のズボンのポケットから取り出した後、家族を通じて漁業協同組合に連絡した。
 乗組員は、救助を待つ間、船長が沈まないように船長を支えていた。
 船長及び乗組員は、08時15分ごろ来援した僚船に救助された。
 船長は、救急車で病院へ搬送されたが、08時40分ごろ、死亡が確認され、死因は、溺水と検案された。
 海上保安庁の巡視艇及び僚船は、本船の捜索を行ったが、発見することができなかった。
原因  本事故は、本船が、勝山漁港北方沖で操業中、波が船尾方から繰り返し打ち込み、海水が甲板上に滞留するようになり、本件物入れ内に浸水したため、転覆したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(船長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。