
| 報告書番号 | MA2013-12 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年05月23日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 液体化学薬品ばら積船兼油タンカー海栄丸漁船第十金鳳丸衝突 |
| 発生場所 | 高知県土佐清水市足摺岬南西方沖 足摺岬灯台から真方位224°7.4海里(M)付近 |
| 管轄部署 | 神戸事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | タンカー:漁船 |
| 総トン数 | 200~500t未満:5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年12月20日 |
| 概要 | A船は、船長Aほか4人が乗り組み、船長Aが、単独で船橋当直に就き、平成25年5月23日09時21分ごろ、足摺岬南西方沖を針路約240°(真方位、以下同じ。)及び速力(対地速力、以下同じ。)約9ノット(kn)で自動操舵によって航行中、左舷約45°距離約1Mの所に本船の進路を左から右に横切ろうとするB船を視認した。 船長Aは、B船の方位に変化がなかったので、09時22分ごろ、双眼鏡でB船を確認したところ、B船の船橋に人影を認めたため、避航船のB船が保持船であるA船をいずれ避航するものと思い、針路及び速力を保持して航行を続けた。 船長Aは、B船の針路及び速力に変化を認めなかったので、衝突の約30秒前、衝突を回避するため、自動操舵を手動操舵に切り替え、機関を全速力後進にかけたものの、09時26分ごろ、足摺岬灯台から224°7.4M付近において、A船の船首部とB船の右舷中央部とが衝突した。 B船は、船長Bほか1人が乗り組み、足摺岬南方沖でさんご漁を行っていたが、風が強くなってきたので、操業を打ち切り、08時10分ごろ高知県大月町小才角漁港へ向けて帰途についた。 船長Bは、船橋の椅子に腰を掛けて操舵に当たり、09時10分ごろ、南西進するタンカーの船尾方を通過後、周囲には航行の支障となる他船を認めなかったので、時々、見張りを行えば、大丈夫だろうと思い、うつむいて携帯電話の操作を始めた。 船長Bは、さんごの水揚げが少ないことが気に掛かり、さんご漁の操業期間が残り約1週間しかなかったので、携帯電話で今後の天気予報を調べ、あと何日ぐらい出漁できるか、出漁できれば、どのくらいさんごが採れるかなどを考えながら、携帯電話の画面を見ていた。 船長Bは、足摺岬南西方沖を速力約8knで自動操舵によって北西進中、衝突の約10秒前、甲板員Bに右舷方から接近するA船のことを知らされ、慌てて自動操舵の状態で舵を左に取り、主機の回転数を下げ、クラッチを中立としたものの、B船とA船とが衝突した。 船長Bは、B船が左舷に傾斜して甲板員Bが落水しかけていたので、甲板員Bの腕をつかんで助けた後、迫ってきたA船のハンドレールをつかんでぶら下がり、大声で叫んでいたものの、B船とA船との間に落水した。 船長Aは、船長BをA船に救助した後、海上保安署に本事故の発生を通報し、A船は、海上保安署の指示で土佐清水市あしずり港へ向かい、途中、巡視艇と会合して船長Bを移乗させ、12時20分ごろあしずり港に入港した。 甲板員Bは、漁業無線で僚船に本事故の発生を連絡し、僚船の指示で主機を止め、機関室が浸水していたので、他の僚船から水中ポンプを借り受け、B船は、排水しながら、僚船に土佐清水市清水港へえい航された。 |
| 原因 | 本事故は、足摺岬南西方沖において、A船が西南西進中、B船が北西進中、船長Aが、左舷船首方から接近するB船の方位に変化がないと思い、確認したところ、B船の船橋に人影を認めたので、避航船のB船が保持船であるA船をいずれ避航するものと思い、針路及び速力を保持して航行を続け、また、船長Bが、周囲には航行の支障となる他船を認めなかったので、携帯電話を操作し、見張りを適切に行っていなかったため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。