JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-12
発生年月日 2013年06月12日
事故等種類 死傷等
事故等名 漁船山久丸乗組員負傷
発生場所 山形県鶴岡市鼠ケ関港西方沖 鶴岡市所在の鼠ケ関灯台から真方位270°900m付近
管轄部署 仙台事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年12月20日
概要  本船は、船長及び甲板員ほか4人が乗り組み、鼠ケ関港西方沖の定置網に到着した。
 定置網は、中央の身網とその両端に接続された箱網によって構成され、箱網の底網両端につながった引揚げロープ(以下「網引揚げロープ」という。)が身網寄りから箱網の外側までの間に4本取り付けられ、本船は、揚網作業中、身網の箱網側に着け、箱網を引き揚げる状況に合わせながら、右舷船首及び右舷船尾に備え付けた2つのドラムが船首尾方向に並んで配置されたツインキャプスタン2台により、網引揚げロープを身網寄りから順に巻き込み、右舷から箱網を引き揚げて漁獲していた。
 船長は、主機のクラッチを中立として油圧ポンプを駆動するクラッチをつなぎ、身網寄りの1本目の網引揚げロープを右舷船尾のツインキャプスタンで巻き込み、甲板員が、右舷船首のツインキャプスタンの船尾側で船首方を向いて立ち、もう一方の1本目の網引揚げロープを右舷船首のツインキャプスタンで巻き込んでおり、残りの乗組員4人が、右舷中央のブルワーク付近に並び、海中から揚がってくる箱網を引き揚げ始めた。
 甲板員は、1本目の網引揚げロープを巻き終えた後、平成25年6月12日09時40分ごろ、2本目の網引揚げロープを右舷船首のツインキャプスタンの船尾側ドラムに時計回りに巻き、網引揚げロープを左手で持ち、右手で操作レバーを時計回りに操作したところ、左手親指のゴム手袋がキャプスタンのドラムと網引揚げロープとの間に挟まれた。
 甲板員は、左手親指が回転したドラムに引っ張られ、大声で叫び、体がツインキャプスタンのドラムの間に入り、左手からゴム手袋が脱げ、左手がドラムから離れた。
 船長は、甲板員の叫び声が聞こえて振り向き、甲板員が右舷船首のツインキャプスタンで時計回りに引きずられた状態であり、操舵席にある油圧ポンプを駆動するクラッチを外してキャプスタンを止め、乗組員が甲板員を前部甲板に移動させた。
 船長は、揚網作業をやめ、携帯電話で所属の漁業協同組合に連絡して救急車を依頼し、鼠ケ関港に帰った。
 甲板員は、救急車で病院に搬送されたが、左手親指第一関節付近の切断、右上腕部付近の複雑骨折を負った。
原因  本事故は、本船が鼠ケ関港西方沖の定置網で揚網作業中、甲板員が、2本目の網引揚げロープを右舷船首のツインキャプスタンの船尾側ドラムに時計回りに巻き、網引揚げロープの引揚げ側を左手で持ち、右手で操作レバーを時計回りに操作したため、左手親指がドラムと網引揚げロープとの間に挟まれたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:1人(甲板員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。