JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-12
発生年月日 2013年07月31日
事故等種類 死傷等
事故等名 漁船第十八山根丸乗組員負傷
発生場所 宮城県雄勝湾 宮城県石巻市所在の赤埼灯台から真方位031°700m付近
管轄部署 仙台事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 漁船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年12月20日
概要  本船は、操縦者及び甲板員が乗り組み、平成25年7月31日05時00分ごろ、3日前に仕掛けたあなご漁のかごを引き揚げるため、雄勝湾の漁場に到着した。
 あなご漁の仕掛けは、長さ約200mの幹縄に約15mごとの間隔で長さ約1.5mの枝縄を約12本接続し、枝縄の先端にかごを付け、幹縄の両端には、約4kgのおもりが付けられており、おもりに取り付けたロープの金具で浮子に付けた長さ約50m直径約7mmの合成繊維製のロープ(以下「本件ロープ」という。)がつながれていた。
 操縦者は、主機のクラッチを中立として油圧ポンプを起動し、かごを引き揚げる作業を始め、左舷真下の海中から揚がってくる本件ロープを左舷ブルワーク付近で監視し、甲板員は、中央部甲板左舷寄りに備え付けられたキャプスタンの船首側に船尾方を向いて立ち、本件ロープを時計回りにキャプスタンの船首側から2巻きして巻き揚げ、揚がった本件ロープをキャプスタンから巻き取る作業に当たっていた。
 甲板員は、05時10分ごろ、本件ロープをつないでいる金具が左舷側からキャプスタンに近づいた際、キャプスタンを止めなくても、本件ロープが金具から簡単に外れると思い、右手を金具に近づけたところ、着用していた合羽の右手の袖口がキャプスタンのドラムと本件ロープとの間に巻き込まれた。
 操縦者は、左舷側から揚がったおもりが中央部甲板に落ちたところを見たので、キャプスタンを止めるように指示したところ、背後から甲板員の叫び声が聞こえて振り向き、甲板員の右手の袖がキャプスタンの右舷側に引っ張られた状態であり、キャプスタンを止め、逆回転させ、巻き込んだ甲板員の合羽の袖をキャプスタンから離した。
 操縦者は、本件ロープ及びおもりを海に入れ、携帯電話で110番に通報して救急車を要請し、石巻市小島漁港に帰港した。
 甲板員は、救急車で病院に搬送され、右モンテジア骨折(尺骨骨幹部骨折と橈骨骨頭脱臼を合併した外傷)と診断された。
原因  本事故は、本船が雄勝湾であなご漁の揚縄作業中、甲板員が、キャプスタンから本件ロープを巻き取る作業に当たっていたところ、本件ロープをつないでいる金具が左舷側からキャプスタンに近づいた際、キャプスタンを止めなくても、金具から本件ロープが簡単に外れると思い、いつもどおり、金具を握ろうとして右手をドラムに近づけたため、合羽の右腕の袖口が本件ロープとキャプスタンのドラムとの間に巻き込まれたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:1人(甲板員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。