
| 報告書番号 | MI2013-12 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年06月07日 |
| 事故等種類 | 運航阻害 |
| 事故等名 | 巡視艇とよかぜ運航阻害 |
| 発生場所 | 大分県臼杵市黒島東方 臼杵市所在の佐志生港尾本A防波堤灯台から真方位088°800m付近 |
| 管轄部署 | 門司事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 公用船 |
| 総トン数 | 20~100t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年12月20日 |
| 概要 | 本船は、船長ほか4人が乗り組み、法定灯火を表示し、船首約1.0m、船尾約1.5mの喫水により、上部船橋前部に設置されている探照灯を適宜に使用しながら、約15ノットの対地速力で大分県津久見市津久見湾北部~臼杵市臼杵湾全域の夜間しょう戒を行っていた。 本船は、船長が操船及びしょう戒業務の指揮、機関長が船長の補佐を行い、航海士補Bが操舵ハンドル、航海士補Aがレーダー、機関士補が機関操縦盤及び探照灯の操作に就き、全員が座席に腰を掛けて沿岸部を左舷側に見ながら、陸地から約200m~300m離して航行した。 船長は、出港して1時間ほどたったので、沿岸部から離れ、平成25年6月7日21時15分ごろ、臼杵市三ツ子島の南方において、操舵員を交替させ、航海士補Aを操舵ハンドルに、航海士補Bをレーダーにそれぞれ就かせ、しょう戒を再開して三ツ子島東方の沿岸部を北進した。 航海士補Bは、0.5海里レンジにしたレーダー画面で本船右舷船首方約200mの黒島東方に輝点を認め、GPSプロッターの画面を見たところ、輝点と同じ位置に三角形(△)の表示があったことから、これは定置網の東端を示す浮きであると思い、右に曲げた方が良い旨の報告をした。 船長及び航海士補Aは、GPSプロッターの画面を見たところ、現在の針路では本船が左舷側の沿岸部に徐々に接近する状況だったので、航海士補Bの報告が、沿岸部への異常接近の防止を意図して行われたものだと思い、航海士補Aは、本船が沿岸部に接近しないよう、舵角約5°~10°で緩やかに右転した。 船長は、右転が始まって間もなく、探照灯の明かりで前方の海面に定置網のものらしき浮きが並んでいることを認め、絡網すると思い、機関を停止して後進するように指示を行い、航海士補Aは、主機操作レバーを中立とした後、更に後進にしたところ、機関が緊急停止し、本船は惰力で前進を続け、21時24分ごろ船底部から何かに接触した音が聞こえ、船体の約半分が定置網に進入した。 船長は、本船の照明を点灯して周囲の状況の調査を行い、現況を大分海上保安部に連絡した後、乗組員に船内各所を調査させ、浸水や漏油がないことを確認し、再度、大分海上保安部に連絡した。 その後、来援した大分海上保安部の潜水士が潜水調査を実施したところ、推進器等に異常はなく、定置網のロープや漁網にも損傷はなかった。 本船は、6月8日05時00分ごろに来援した定置網業者の作業船が化学繊維製の定置網の支持索(直径20mm)1本を切断(巡視艇離脱後に結索して復旧)し、同作業船で05時17分ごろ引き出され、自走して定係地に入港した。 |
| 原因 | 本インシデントは、夜間、三ツ子島付近を航行中、航海士補Bが右に曲げた方が良い旨の報告を行い、また、船長が、定置網の存在を知らなかったので、GPSプロッターの画面を見たところ、沿岸部への接近の防止を意図して報告されたものと思ったため、舵角約5°~10°で右転していたが、前方の海面に定置網のものらしき浮きを認め、後進等を指示したものの、定置網に進入したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。