
| 報告書番号 | MI2013-12 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2012年12月07日 |
| 事故等種類 | 運航不能(航行設備故障) |
| 事故等名 | 漁船三十六号仁庄丸運航不能(機関損傷) |
| 発生場所 | 千葉県銚子市犬吠埼東南東方沖 銚子市所在の犬吠埼灯台から真方位099°651海里付近 |
| 管轄部署 | 横浜事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 漁船 |
| 総トン数 | 5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年12月20日 |
| 概要 | 本船は、船長及び機関長ほか6人が乗り組み、犬吠埼東方沖を船長が1人で操船し、まぐろはえ縄漁の投縄のため、約7~8ノットの対地速力で風速約15m/sの北の風及び波高約3mの波を右舷船首方から受けながら北進中、平成24年12月2日07時00分ごろ、右舷船首方から大波を受けて前部甲板に大量の海水が打ち込んだので、クラッチを切って速力を落としたものの、船体が右舷側に約30°傾斜し、海水が右舷前部甲板及び操舵室右舷側通路付近に滞留した。 本船は、船首から順に船首楼、前部甲板、操舵室及び後部甲板が配置され、前部甲板の下方に1番~3番魚倉、操舵室の下方に機関室、後部甲板下方に船員室、機関室前部下方に左舷3番燃料油タンク及び‘右舷3番燃料油タンク’(以下「本件タンク」という。)、操舵室両舷の外側に通路、その通路に側壁及び天井、操舵室後壁付近の右舷側通路に前部と後部を仕切る扉(以下「本件扉」という。)等が設けられていた。 本船は、ふだんから、投縄の際には、本件扉を閉めて右舷の後部甲板で作業を行っていた。 本船には、‘船尾方向へ折り曲げられた逆U字型の本件タンクの空気抜き管’(以下「本件空気抜き管」という。)が、操舵室前壁の右舷舷側付近の上甲板に取り付けられ、その管口(上甲板からの高さ約74cm、以下「本件管口」という。)には、回すことによって開閉できる海水浸入防止のための蓋(以下「本件蓋」という。)が付いており、ふだん、本件蓋は開いていた。 本船は、海水が打ち込んだ際、船体が右に約30°傾き、海水が本件空気抜き管の高さを超えて滞留し、その後、海水が前部甲板右舷側にある排水口等から抜けていった。 本船は、順調に操業を続け、投縄して北進中の7日01時00分ごろ、主機が、ぶくぶくという排気音と共に回転数が上下し、不調となった。 船長は、僚船の船長へ本船の主機の不調を連絡し、燃料油タンクに海水が入っているかどうかを調査するようにとの助言を受けた。 機関長は、機関室において、燃料油の沈殿槽、1次及び2次こし器のドレンを抜いたところ、海水が出てきたことを認めた。 本船は、機関長が、燃料油の1次及び2次こし器を掃除し、沈殿槽及び燃料油常備タンク(以下「常備タンク」という。)の燃料油を4番燃料油タンクのものと交換したが、主機の状態は変わらなかったので、操業を諦め、帰航を始めたものの、9日02時00分ごろ自力航行が困難となり、僚船に救助を依頼し、11日09時00分ごろ来援した同船でえい航され、15日08時30分和歌山県那智勝浦町勝浦港に入港した。 |
| 原因 | 本インシデントは、本船が、犬吠埼東方沖において、12月2日、風波を船首方から受けて北進中、右舷船首方から波が打ち込み、海水が、前部甲板右舷側に本件空気抜き管の高さを超えて滞留し、本件管口から本件タンクに入り、燃料油系統に混入したため、7日、揚縄しようとして北進中、主機の燃料噴射弁のニードル弁が作動不良となり、主機の運転ができなくなったことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。