
| 報告書番号 | MI2013-11 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年03月08日 |
| 事故等種類 | 運航不能(航行設備故障) |
| 事故等名 | 引船こんごう運航不能(機関損傷) |
| 発生場所 | 大阪府大阪市大阪南防波堤灯台東方沖 大阪南防波堤灯台から真方位072°500m付近 |
| 管轄部署 | 神戸事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 引船・押船 |
| 総トン数 | 200~500t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年11月29日 |
| 概要 | 本船は、船長及び機関長ほか3人が乗り組み、阪神港堺泉北区での入港船の支援作業を終了し、次の作業現場に向かう途中、平成25年3月8日16時25分ごろ、同区の大和川南防波堤付近において、機関長が、主機の排気温度が高いことに気付き、操船中の船長に回転を下げるように要請した。 本船は、船長が両舷主機の回転数を下げた直後、操舵室右舷船尾方の甲板上に突き出した右舷主機のオイルミスト放出管から白煙が噴出するとともに、右舷主機が停止した。 機関長は、機関室に急行し、右舷主機のクランク室防爆扉の安全弁から白煙が噴出している状況を認め、予備の潤滑油ポンプを運転して始動空気による右舷機の運転を試みたものの、クランク軸が回転しないことから、ピストンが焼き付いて停止したと思った。 機関長は、船舶管理会社の担当者に右舷主機が焼き付いた旨の連絡をして修理要請を行ったのち、右舷主機の冷却清水入口弁と出口弁を閉めて冷却清水膨張タンクの水量を確認し、通常より約200ℓ減少していることを認めたが、左舷主機が運転状態であり、潤滑油及び冷却清水の圧力計が正常な値を示していたので、左舷主機での航行が可能と判断した。 本船は、左舷主機を回転数毎分(rpm)約450で運転し、船舶管理会社が手配した大阪市西成区木津川沿いの造船所に向けて阪神港大阪区の内港航路を東北東進中、平成25年3月8日17時20分ごろ、大阪南防波堤灯台東方沖において、左舷主機が停止した。 本船は、直ちに投錨して救援を要請し、来援した引船にえい航されて19時50分ごろ造船所に到着した。 本船は、主機の開放点検が行われた結果、右舷主機の4番シリンダのピストンとシリンダライナの焼付き、同シリンダライナ下部水密用Oリングの焼損脱落、左舷主機の1番及び2番シリンダのスカフィングによる焼損並びに全主軸受メタル、全クランクピンメタル及びクランク軸の損傷等が判明し、損傷部品が交換されるなどして修理された。 |
| 原因 | 本インシデントは、本船が、入港船の支援作業を終了し、次の作業現場へ向けて航行中、主機に過大な負荷が掛かる状況下、右舷主機4番シリンダのピストンが焼き付き、右舷主機の運転ができなくなるとともに、同シリンダの冷却清水通路Oリングが損傷し、漏れた冷却清水が潤滑油に混入する状態となったが、潤滑油を共用する左舷主機が運転されて航行していたところ、軸受等の潤滑が阻害されたため、クランク軸が損傷して運転ができなくなったことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。