JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-11
発生年月日 2013年04月12日
事故等種類 衝突(単)
事故等名 コンテナ船WAN HAI 102衝突(岸壁)
発生場所 阪神港神戸第2区六甲アイランドコンテナふ頭2号岸壁 兵庫県神戸市所在の神戸港第5防波堤東灯台から真方位102°1,220m付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 5000~10000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年11月29日
概要  本船は、船長ほか19人が乗り組み、阪神港神戸第2区のコンテナふ頭2号岸壁(以下「本件岸壁」という。)において、入船右舷着けで荷役作業を終え、平成25年4月12日13時00分ごろ主機の試運転を行って出港準備を整え、船長が操船指揮に就き、三等航海士をテレグラフに、甲板手を操舵にそれぞれ充て、13時28分ごろ左舷船尾にタグボート(1,912kW、えい航力約42tf)を取り、13時36分ごろ全ての係留索を解き、広島県広島港に向けて本件岸壁を離れた。
 船長は、船橋右舷側に立ち、船首部を離すため、バウスラスターの遠隔操縦つまみを操作して左舷とするとともに、タグボートに指示して7時方向にえい航させ始めた。
 船長は、三等航海士から西寄りの風約12m/sとの報告を受け、船首部が本件岸壁から離れなかったことから、タグボートにえい航を停止させ、船尾部を支えるように指示し、13時40分ごろ機関を微速力後進としてバウスラスターを左舷全速としたものの、船首部を本件岸壁から十分に離すことができなかった。
 船長は、船首部が本件岸壁に接触するかもしれないと思ったので、13時45分ごろ船首を西風に立てようとし、タグボートに左舷船尾部を押させるとともに、左舵一杯として機関を極微速力前進にかけた。
 本船は、時折、西寄りの突風を受けながら、前進行きあしが約1ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)となったので、本件岸壁の北側に停泊中のバージとの衝突を避けるため、機関を微速力前進、続いて半速力前進にかけたところ、右舷船尾部が本件岸壁に接近し、タグボートに全速力後進でえい航させたが、船首が真方位約336゜を向き、前進行きあしが約3knの速力で右舷船尾部が本件岸壁に衝突した。
 本船は、前進を続け、バージを右舷側に約10m離して通過した後、13時48分ごろ左舷錨を緊急に投下し、錨鎖を延ばしながら、前進を続け、作業中であったガントリークレーンを通り過ぎ、13時55分ごろ本件岸壁北隣の1号岸壁に着岸した。
 本船は、1号岸壁に入港予定の船があることから、本件岸壁に戻るように海上保安部から求められ、左舷船尾に取っていたタグボートに加え、もう一隻のタグボート(2,647kW、えい航力約48tf)を左舷船首に取り、14時35分ごろ錨鎖の巻き込みを開始し、2隻のタグボートの支援を受けて移動を始め、15時12分ごろ本件岸壁に再び着岸した。
原因 本事故は、本船が、阪神港神戸港2区において、海上風警報が発表されている状況下、左舷船尾にタグボート1隻を配置して本件岸壁から離岸作業中、左舷船首約80°方向から風力5の風を受けており、風圧力がバウスラスターの推力を上回っていたため、船首部を本件岸壁から離すことが困難となり、船首を西風に立てようとし、左舵一杯を取り、機関を半速力前進までかけたところ、右舷船尾部が、本件岸壁に接近したので、タグボートに全速力後進でえい航させたが、本件岸壁に衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。