JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-11
発生年月日 2012年09月27日
事故等種類 火災
事故等名 ばら積み貨物船HAO HAN火災
発生場所 阪神港神戸区南方沖 兵庫県神戸市所在の神戸灯台から真方位167°5.3海里付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 1600~3000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年11月29日
概要  本船は、船長ほか11人が乗り組み、阪神港堺泉北区で金属スクラップ(SCRAP MIXED METAL)約1,096tを積載し、中華人民共和国浙江省海門に向かったが、会社の指示により、福岡県北九州市北方沖で反転して阪神港堺泉北区へ引き返すことにした。
 本船は、阪神港神戸区南方沖を東南東進中、船長が、平成24年9月27日20時00分ごろ(日本標準時、以下同じ。)、約1時間後の投錨に備えて昇橋し、一等航海士が操舵に就き、甲板長が貨物倉周囲の巡視を開始した。
 甲板長は、20時05分ごろ、貨物倉右舷後部の上甲板上において、漂う異臭に気付き、ハッチカバーとハッチコーミングの隙間等から漏れ出ている煙を発見して大声で火災の発生を知らせた。
 船長は、甲板長の大声に気付き、直ちに火災警報を鳴らして船内に知らせたのち、操舵室で消火作業の総指揮に当たり、一等航海士を現場作業の指揮者に充て、ハッチカバーを閉鎖した状態で甲板、ハッチカバー等への冷却放水を行った。
 船長は、発煙が収まらなかったので、20時52分ごろVHF無線電話でさかいポートラジオに救援を要請し、さかいポートラジオから、21時30分ごろに海上保安庁の巡視船艇が到着する旨の連絡を受けた。
 船長は、本船の右舷船側外板が徐々に赤く変色したので、貨物倉下部の燃料油タンクが爆発するのでないかと心配していたところ、救援に駆けつけた巡視艇が見えたので、21時25分ごろハッチカバーの中央を約1m開放して貨物倉への放水を開始し、21時30分ごろ、海上保安庁の消火作業を助けようと思い、ハッチカバーを全開した。
 本船は、海上保安庁の消防船等により、消火作業が行われたものの、発煙が収まらず、22時28分ごろ、海上保安庁の退船命令により、乗組員全員が巡視艇に移乗した。
 本船は、その後、貨物倉全域から炎が上がり、左舷に傾斜して無人で大阪湾を漂流し、関西国際空港の航空交通管制圏に入域したので、巡視船艇2隻により、堺泉北区の錨地へえい航された。
 本船は、錨地に到着後、船舶所有者が手配したタグボート2隻にえい航が引き継がれ、タグボートが船位の保持に当たりながら、消防船等による船体への冷却放水が行われた結果、火勢が衰えたので、堺泉北区の岸壁へえい航され、28日21時50分ごろ着岸した。
 本船は、消防船等及び消防車による消火活動並びに金属スクラップの一部陸揚げにより、29日11時00分ごろ鎮火した。
原因  本事故は、夜間、本船が、阪神港神戸区南方沖を東南東進中、積荷の金属スクラップが発火し、周囲の可燃物に延焼したことにより発生した可能性があると考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。