
| 報告書番号 | MA2013-11 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年03月22日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | 油タンカー日俊丸乗組員負傷 |
| 発生場所 | 三重県志摩市大王埼南南西方沖 大王埼灯台から真方位202°26.5海里(M)付近 |
| 管轄部署 | 横浜事務所 |
| 人の死傷 | 負傷 |
| 船舶種類 | タンカー |
| 総トン数 | 3000~5000t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年11月29日 |
| 概要 | 本船は、船長及び航海士Bほか9人が乗り組み、船長が1人で船橋当直に当たり、大王埼南南西方沖を速力約13ノットで西南西進していた。 本船は、‘1番~3番貨物油タンクの各1本の鋼製ベントポスト(直径約30cm、高さ約6.2m)計3本’(以下「本件ポスト」という。)が、上甲板の右舷2番貨物油タンクの中央付近に集められて上甲板から立ち上がり、本件ポストの上甲板上方約4.7m付近に半径約1.5mの格子状の床面となっているステージ(以下「本件ステージ」という。)が設置されていた。 本件ステージには、右舷船尾側に幅約80cmの昇降用の開口部、開口部に昇降用梯子、本件ステージ周縁に高さ約80cmのハンドレールが、また、船体中央には、船首楼から船尾楼にかけて上甲板上高さ約3mのパッセージがそれぞれ設置されていた。 本船では、平成25年3月22日08時30分ごろ、高所作業を行うため、船首側上甲板配置の航海士A、航海士B及び甲板員A並びに船尾楼甲板配置の航海士C及び甲板員2人(計6人)が、食堂で注意事項等に関する作業前ミーティングを行った後、ベントポスト(貨物油タンク内の圧力が高くなった際、大気にガスを放出するなどし、貨物油タンク内の過圧又は負圧を緩和する目的で甲板上に設置された構造物)、ハンドレール等の塗装作業を始めた。 塗装作業の乗組員は、10時00分ごろから食堂で休憩をとり、10時30分ごろ作業を再開した。 航海士Bは、本件ステージで休憩前から行っていた塗装作業を続けようとし、ペンキ缶を手に提げて本件ポストに向かった。 本船は、大王埼灯台から真方位202°26.5M付近を西南西進中、航海士Aが、本件ポストから約5m離れた左舷船首寄りのところで、船首方を向いてパッセージのハンドレールに黄色のテープを巻く作業を行っていたところ、10時35分ごろ「カシャッ」というペンキ缶が倒れるような音を聞いたので、振り返ったところ、本件ポストの昇降用梯子の下方付近の上甲板に倒れている航海士Bを発見した。 航海士Aは、急いで船橋に向かい、船長へ航海士Bの落下を報告した。 船長は、船橋前面の窓から倒れている航海士Bを視認し、機関室で当直中の機関長へ状況を確認するように船内電話で指示を行い、また、A社へ連絡した後、10時37分ごろ118番で海上保安庁に救助を依頼した。 機関長は、航海士Bの所へ駆けつけたところ、航海士Bが、本件ポスト付近の上甲板に頭を右舷方に向け、体の右側を下向きにして横たわっており、名前を呼んでも返事がなく、苦しそうに見えたので、腰の安全帯を外し、呼吸をしやすいように航海士Bの体を仰向けにした。 航海士Bは、機関長及び他の乗組員によって担架で食堂へ運ばれた。 航海士Bは、A社から洋上救急の要請を受けて来援した海上保安庁のヘリコプターにより、12時58分ごろ吊り上げ救助され、ヘリコプターに同乗していた医師の手当てを受けて13時30分ごろ病院へ搬送された。 航海士Bは、右後頭部を打撲しており、急性硬膜外血腫及び頸椎骨折と診断され、緊急手術を受けた。 |
| 原因 | 本事故は、本船が大王埼南南西方沖を西南西進中、高所作業に当たっていた航海士Bが、本件ステージ付近から上甲板に落下したため、発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 負傷:1人(航海士) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。