
| 報告書番号 | MA2013-11 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年02月16日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 作業船第十一大栄丸バージ第十二大栄丸衝突 |
| 発生場所 | 千葉県袖ヶ浦市沖 袖ヶ浦市所在の袖ヶ浦東京ガスシーバース灯から真方位025°750m付近 |
| 管轄部署 | 横浜事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 作業船:非自航船 |
| 総トン数 | 20~100t未満:500~1600t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年11月29日 |
| 概要 | A船は、船長及び機関長が乗り組み、作業責任者を乗船させ、平成25年2月16日09時ごろ、風速約13m/sの北北西風及び波高約1mの波のある袖ヶ浦市袖ヶ浦ふ頭E岸壁を離岸し、積地である神奈川県横浜市宝運河に向けて空倉状態でB船の押航を開始した。 A船は、船首部をB船の船尾凹部にA船のアーチカップル式連結装置(以下「本件連結装置」という。)で嵌合して全長71.0mの一体型押船列(以下「A船押船列」という。)を構成し、B船の発電機からキャブタイヤケーブル(以下「本件ケーブル」という。)を介してA船に給電していた。 A船押船列は、千葉県千葉港北袖ヶ浦第2号灯浮標と千葉港中袖地先灯浮標の間を通過した頃から波が一段と高くなり、船橋で当直に就いていた船長が、船体動揺で体を保持することが困難な状況となったので、袖ヶ浦市沖でB船船首の左舷錨を投入し、錨鎖約3.5節を伸出して錨泊した。 船長は、錨泊中、船橋から死角となって見えるはずのない本件連結装置の左舷側圧着シューが見え、B船の溝から外れたことに気付いた。 A船及びB船は、波高約2.5mの高波を受けて船体が大きく持ち上がったり、落下したりしている状況下、至近で本件ケーブルだけでつながる状態となり、09時50分ごろ動揺によって互いが衝突した。 A船は、しばらくの間、B船と衝突を繰り返していたところ、本件ケーブルが切れ、作業責任者をB船に残し、風に圧流されてB船から離れた。 A船は、電源を失ったので、機関長が機関室へ向かい、主機の遠隔操縦装置の効かない状態で風に圧流されて陸岸に近づいたので、船長が船首の左舷錨を投入し、錨鎖約4節を伸出したものの、走錨した。 機関長は、機関室右舷前方の船側外板からの浸水を発見したので、補機を始動後、めくれた外板破口部をハンマーで数回たたいたが、浸水量は変わらないので、ビルジポンプを始動させた。 船長は、主機の遠隔操縦装置が回復したので、A船を前進させてB船と嵌合を試みたが、動揺が激しくてできず、機関室から戻ってきた機関長から浸水していることを聞き、海上保安庁に連絡した。 A船は、浸水したので、出航地へ避難しようとして揚錨したところ、機関室の冠水により、主機及び補機が停止したので、機関長が両舷の錨を投入して錨泊した。 船長及び機関長は、12時20分ごろA船から海上保安庁のヘリコプターで救助された。 A船は、13時42分ごろ袖ヶ浦市中袖の岸壁から850m付近の投錨地で沈没し、後日、船舶所有者(以下「A社」という。)が手配したクレーン船で引き揚げられた。 B船は、本事故発生の翌日、作業責任者を乗せてA社の手配した引船で袖ヶ浦ふ頭までえい航された。 |
| 原因 | 本事故は、A船押船列が波高約2.5mの波のある袖ヶ浦市沖に錨泊中、本件連結装置が外れたため、A船及びB船が至近で本件ケーブルだけでつながれた状態となり、両船が、それぞれの固有周期で動揺し、衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | 国土交通省への情報提供 |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。