
| 報告書番号 | MA2013-11 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年05月18日 |
| 事故等種類 | 転覆 |
| 事故等名 | 漁船第八志帆丸転覆 |
| 発生場所 | 北海道斜里町宇登呂漁港北東方沖 斜里町所在の知床岬灯台から真方位220°7.9海里(M)付近 |
| 管轄部署 | 函館事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 漁船 |
| 総トン数 | 5t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年11月29日 |
| 概要 | 本船は、船長、甲板員A及び甲板員Bが乗り組み、宇登呂漁港北東方沖において、ほたて貝けた網漁の操業を始めた。 本船は、船体ほぼ中央部に操舵室があり、操舵室の前後に船首甲板及び船尾甲板を配し、操舵室後方のほぼ船体中央にリールドラム付きウインチが、その左舷側にクレーンがそれぞれ装備されていた。 本船は、鋼製のけたに沈子(チェーン製)付きの袋網を取り付けた重さ約250~300kgの漁具(以下「本件漁具」という。)を船尾から投じ、浅海域を陸岸に沿ってえい網してホタテ貝を漁獲していた。 本船は、揚網する際、けたにつないだワイヤロープをウインチで巻き、けたから延びるチェーンに接続されたリングにクレーンのフックを掛け、本件漁具をクレーンで吊り上げ、その後、本件漁具の左右のリングにそれぞれ本件漁具の横振れを防ぐロープのフックを掛け、ロープの他端を左右ブルワークの船内側にあるパイプに縛り、けた及び袋網の順で船尾甲板上に取り込んでいた。 本船は、船首をほぼ南に向け、4回目の揚網作業を開始し、船長が、操舵室から船尾甲板に行き、ウインチ及びクレーンを操作して本件漁具を吊り上げ、船尾甲板の左右にいた甲板員A及び甲板員Bが、横振れを防ぐロープのフックを本件漁具に掛けようとしたものの、本件漁具が左右に振れ、ロープのフックを掛けることができなかった。 船長は、何とかロープのフックを掛けてくれないかと思いながら、作業状況を見ていたところ、約2~3分が経過して本件漁具の振れ幅が次第に大きくなり、本件漁具が、左舷方に大きく振れ、左舷船尾に移動し、本船が左舷側に傾斜した。 船長は、船尾甲板に積んであったワイヤカッターでワイヤロープを切断して本件漁具を海に落とそうとしたものの、慌てていたため、誤ってウインチ側のワイヤロープを切断するなどしているうち、本船は、左舷側への傾斜により、ブルワークを越えて船内に海水が入って傾斜が増大し、平成25年5月18日05時55分ごろ、知床岬灯台から真方位220°7.9M付近において、左舷側に転覆した。 船長、甲板員A及び甲板員Bは、自力で転覆した本船の船底にたどり着いていたところ、付近で操業中の僚船に救助され、本船は、通り掛かった定置網漁船に宇登呂漁港へえい航された。 船長は、本船から燃料油が流出したので、宇登呂漁港到着前、オイルフェンスを手配するように所属漁業協同組合へ依頼しており、同漁港へ到着後、直ちに本船がオイルフェンスで囲まれ、漁業被害等を防止できた。 |
| 原因 | 本事故は、本船が、宇登呂漁港北東方沖で揚網作業中、横振れを防ぐロープのフックを本件漁具に掛けることができなかったため、クレーンで吊り上げていた本件漁具が左舷方に振れて左舷船尾に移動し、左舷側に傾斜して左舷ブルワークを越えて海水が入り、傾斜が増大して左舷側に転覆したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。