
| 報告書番号 | MA2013-10 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年02月21日 |
| 事故等種類 | 浸水 |
| 事故等名 | 漁船55龍鳳浸水 |
| 発生場所 | 長崎県五島市福江島西方沖 五島市所在の大瀬埼灯台から真方位310°22km付近 |
| 管轄部署 | 長崎事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 漁船 |
| 総トン数 | 5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年10月25日 |
| 概要 | 本船は、船長ほか3人が乗り組み、平成25年2月21日02時55分ごろ、氷約14tを積載していたところに漁獲物としてブリ約52tの積込みが終わり、残りの漁獲物積込み作業を継続中の船団に先んじて福江島西方沖の漁場から帰航を開始し、主機を回転数毎分1,400にかけ、速力約10.5ノットで北東進した。 船長はいつもより多く漁獲物を積載していると思いながら航行しており、船首で発生した波が、ブルワークぎりぎりか、時々、ブルワークを越えて船内に入るような状態であった。 本船は、03時00分ごろ、操舵室より後方の船尾甲板までの左舷側の通路部分にFRP製囲壁を設け、賄い室としていた区画(以下「賄い室」という。)の船首側に左舷斜め前方からブルワークを越える波を受け、賄い室の船首側の壁(以下「前面壁」という。)が破損した。 大量の海水が、賄い室に流れ込み、同室内の主機に必要な空気を取り入れるために開放されていた機関室入口となる引き戸の開口部(縦約90cm×横約50cm)の下辺(上甲板より高さ約20cm)を越え、機関室内に入った。 船長は、操舵室で立って操船中、左舷前方に設置のクレーンブームが辛うじて見え、操舵室左舷のブルワーク付近が見えていない状況であり、主機の何かの警報ランプが点灯したものの、確認しておらず、また、前面壁が破損した音も聞かなかったが、賄い室にいて流れ込んだ海水の勢いで船尾方に流された乗組員が、賄い室船尾の常時開放していた引き戸から船尾甲板及び右舷側通路を経て操舵室に報告に来たので、機関室に浸水したことを知った。 船長は、本船が、機関室に浸水した直後から左舷側に傾斜し、元に戻らなくなったので、転覆の虞を感じ、船団に救援を要請した。 本船は、約5分後、探索船が来援した際、船首がかろうじて水面上に見え、魚倉のさぶたが浮き、各魚倉から漁獲物が流れ出ている状態であった。 運搬船A、運搬船B及び網船は、本船付近に到着し、本船が転覆しないように運搬船A及び網船で挟み、更に沈没を防ぐため、本船の船首船底に両船からワイヤロープ及び化学繊維ロープを数本通した。 本船の船長等の乗組員は、運搬船Bに移乗した。 本船は、運搬船B等で五島市嵯峨ノ島東側の島陰までえい航され、魚倉内の漁獲物を運搬船Aに移送した後、運搬船Bにえい航されて長崎県佐世保市の定係地に帰航した。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、本船が、福江島西方沖を北東進中、波を左舷斜め前方から受けて賄い室の前面壁が破損し、海水が、同室に流れ込んだ際、機関室入口の引き戸が開放されていたため、機関室に浸水したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。