
| 報告書番号 | MA2013-10 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年02月04日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | 漁船明石丸乗組員死亡 |
| 発生場所 | 兵庫県明石市江井ケ島港南方沖のカンタマ(浅瀬)付近 |
| 管轄部署 | 神戸事務所 |
| 人の死傷 | 死亡 |
| 船舶種類 | 漁船 |
| 総トン数 | 5t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年10月25日 |
| 概要 | 本船は、船長ほか1人が乗り組み、江井ケ島港南方沖2.5海里付近のカンタマ付近で小型底びき網漁を行っていた。 本船が行う小型底びき網漁の漁具は、網口を広げるための長さ約7mの張木と呼ばれる鉄管を天井網(前後の長さ約14.5m)に取り付け、張木の両端に取り付けた桁から天井網の周囲に袖網を沿わせ、袖網の上側に浮子及び下側に沈子を取り付け、その後方に長さ約8mの上網、長さ約4.5mのワキ網及び長さ約4.5mの袋網を順につないだものであり、操業は、水深30m付近で行うものであった。 船長は、操舵室後方の右舷側に設けられた操縦場所(以下「後部操縦場所」という。)で手動操舵に当たり、速力(対地速力、以下同じ。)約3~4ノット(kn)で揚網中、漁具(張木)が上下逆の状態で上がって来たことを認めたので、正常に戻そうと思い、平成25年2月4日02時30分ごろ、乗組員に対し、漁具を正常に戻すための作業を行うことを伝えて船尾甲板へ行くように指示し、乗組員は船尾方へ向かった。 船長は、漁具が上下逆の状態になった場合、本船を速力約1~2knで前進させ、張木の両端につないであるワイヤロープの一方を他方舷にある綱(操業に使用していない櫓の基部に結わえてある綱)で結び、ワイヤロープが動かないように固定したのち、約2~3knに増速して漁具を繰り出し、一方のワイヤロープだけを出して自然に反転することを利用することにより、正常に戻していた。 船長は、ふだんから前記のワイヤロープを綱で結んで固定する作業を乗組員に行わせ、自身は後部操縦場所で機関及びウインチドラムの操作を行っていた。 船長は、速力約2knで航行し、約5分後に船尾方を振り返ったところ、乗組員がいないことに気付いた。 船長は、付近を捜索したものの、乗組員を発見することができず、約8時間後の10時30分ごろ明石市明石港に帰港した。 船長は、本船を係留場所に着岸させて下船した際、岸壁にいた知人に乗組員がいなくなったことを伝えたのち、所属する漁業協同組合(以下「所属漁協」という。)へ向かい、11時ごろ担当者に乗組員がいなくなったことを伝えた。 所属漁協担当者は、船長に事情を聞いたのち、11時40分ごろ神戸海上保安部へ本事故の発生を電話連絡した。 乗組員は、9日13時ごろ兵庫県淡路市富島港内の海岸に漂着しているところを付近住民によって発見され、110番通報が行われ、収容されたのち、溺死と検案された。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、本船が、明石市南方沖のカンタマ付近において、小型底びき網漁を操業中、船長が上下逆になった漁具(張木)を正常に戻すための作業を行うことを乗組員へ伝え、乗組員が、船尾甲板へ向かったのち、航行中に落水したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 死亡:1人(乗組員) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。