JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-10
発生年月日 2013年01月10日
事故等種類 乗揚
事故等名 漁船第十五正福丸乗揚
発生場所 東京都御蔵島村御蔵島東岸付近 御蔵島村所在の御蔵島港ふ頭灯台から真方位136°5,870m付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 20~100t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年10月25日
概要  本船は、機関長及び漁労長ほか7人が乗り組み、機関長が平成25年1月9日11時ごろの気象情報を確認したところ、翌10日は西の風が強まり、波高が3mになる予報であり、荒天になることが予想されたので、風浪を避けるため、20時ごろから御蔵島の東方2.7海里(M)付近で漂泊を開始した。
 漁労長は、20時ごろ機関長から船橋当直の引継ぎを受け、本船が、漂泊開始地点から潮流と風の影響を受けて東へ約6M流れれば、島陰に入るよう、約4ノット(kn)の速力で漂泊開始地点まで戻るという行為を3度繰り返していた。
 漁労長は、御蔵島から8M以内の海域では船がほとんど通らないため、レーダーで近くに船がいないか確認した後、漂泊中に操舵室前部右舷側の椅子に腰を掛けて仮眠をとっていた。
 本船は、4度目の漂泊時に潮流の向きが変わり、御蔵島の南東方7M付近に流されたので、島陰に入る針路に定め、10日02時00分ごろ約4knの速力で自動操舵装置により、北西進を開始した。
 漁労長は、本船が北西進中、御蔵島の南東方5.3M付近で針路を北寄りに調整するため、舵を右に5°~6°取った後、操舵室前部右舷側の椅子に腰を掛けて見張りを続けていたところ、居眠りに陥った。
 漁労長は、衝撃で目を覚まし、03時18分ごろ御蔵島東岸の浅所に乗り揚げたことに気付いた。
 機関長は、操舵室後部の船員室で仮眠をとっていたところ、衝撃と漁労長の声で乗り揚げたことに気付き、損傷状況及び船員の安全を確認した後、機関を後進にして離礁を試みたが、離礁できなかったので、近くで操業していた僚船及び海上保安庁に連絡した。
 機関長は、救助を待つ間、機関室前壁右舷側及び船尾管からの浸水を認めたので、ビルジポンプを作動させ、また、燃料の流出を認めたので、各燃料タンクのバルブを閉めるとともに、各燃料タンクの空気抜き管頭にビニール袋を被せ、更に、本船が左舷側に傾きだしたので、右舷側の魚倉に海水を入れた。
 乗組員は、09時30分ごろ、本船の膨張式救命いかだを使用し、僚船に乗り移り、その後、海上保安庁に救助された。
 本船は、後日、低気圧による時化で離礁作業前に大破した。
原因  本事故は、夜間、本船が、御蔵島南東方沖を自動操舵で北西進中、単独で船橋当直中の漁労長が居眠りに陥ったため、御蔵島東岸付近の浅所に向けて航行し、同浅所に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。