JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-10
発生年月日 2012年11月23日
事故等種類 転覆
事故等名 漁船第8観音丸転覆
発生場所 北海道釧路市釧路港南南西方沖 釧路港東区南外防波堤西灯台から真方位199°9.1海里(M)付近
管轄部署 函館事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年10月25日
概要  本船は、船長ほか甲板員3人が乗り組み、釧路港南南西方沖の漁場を発進し、船長が単独で船橋当直に、甲板員3人が甲板上で漁獲物の選別作業等にそれぞれ当たり、対地速力約5~6ノット(kn)で自動操舵によって釧路港へ向けて北北東進した。
 船長は、操業が終わる頃から風とうねりが強くなったことを感じていたので、ふだんの速力よりも低速で航行を続けていたところ、航行海域は、南西流の潮流があり、更に風が強くなり、風速約17~20m/sの南西風が吹く状況となった。
 本船は、低速で北北東進中、突然、波高約4~5mの波を左舷後方から受けて船体が持ち上げられながら、右舷側に傾斜し、船首が海中に突っ込むように漬かった。
 船長は、プロペラが空転していることを感じ、急いで自動操舵から手動操舵に切り替え、機関の回転を下げるとともに、傾斜を減少させるために右舵一杯を取ったが、傾斜が減少することなく、左舷後方から再度波を受けて右舷側に更に傾斜したので、危険を感じて操舵室左舷側のドアから顔を出し、甲板員3人に操舵室後方の船員室左舷側に設置された救命いかだを開いて退船するように指示し、付近で操業中の僚船Aに無線で救助を要請した。
 本船は、平成24年11月23日16時10分ごろ、釧路港南南西方沖において、左舷後方から三度目の波を受け、右舷側に横転して沈没した。
 船長は、操舵室内が海中に没した中、無我夢中で携帯電話を手さぐりでつかんで操舵室から脱出して海面に浮上し、沈没前に救命いかだで退避していた甲板員3人に「こっちだ、こっちだ」と声を掛けられ、同いかだまで泳いだ。
 船長は、救命いかだにはい上がり、救命弾を上げて携帯電話(防水型)で118番通報して海上保安庁及び僚船Bに救助を要請した。
 本船の乗組員は、来援した僚船Bに救助され、18時ごろ釧路港へ入港した。
原因  本事故は、本船が、釧路港南南西方沖を同港へ向けて北北東進中、左舷後方から波を受けて右舷側に傾斜したとき、右舷船首が海面に突入して海水が船首甲板に流入し、更に左舷後方から二度波を受けたため、右舷側に横転したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。