JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-8
発生年月日 2013年01月06日
事故等種類 衝突
事故等名 漁船利勝丸遊漁船松揚丸衝突
発生場所 鹿児島県志布志市枇榔島南方沖 志布志市所在の志布志港南防波堤灯台から真方位158°6,850m付近
管轄部署 門司事務所
人の死傷
船舶種類 漁船:遊漁船
総トン数 5~20t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年08月30日
概要  A船は、船長Aが1人で乗り組み、年が明けて最初の出漁日であったことから、船長Aが、枇榔島の西方沖数百m付近で停船し、海中にお神酒を捧げながら、島内の山腹にある神社の方を向いて祈願を行うなどの神事を行った。
 船長Aは、神事を終えたのち、漁場のある南方に向けて航行を再開した際、枇榔島の南南西方沖1海里(M)付近に遊漁船を認めたが、そのほかには航行の妨げとなる船舶は存在しないと思い、遊漁船を僅かに右舷側に見て通過する針路として自動操舵で航行し、後部甲板に移動して漁網の補修作業を開始した。
 船長Aは、操舵室を無人として後部甲板の右舷船尾部に腰を掛け、操舵室によって船首方の見通しが遮られた状態で漁網の補修作業を行いながら、約7ノットの速力で南南東進中、定針時に確認していた遊漁船を右舷側に見て通過した数分後、平成25年1月6日09時40分ごろ、突然発生した音及び衝撃により、B船と衝突したことを知った。
 B船は、船長Bが1人で乗り組み、釣り客1人を乗せ、枇榔島の南方2M付近の釣り場において、重さ約23kgの鋼製錨を船首から海中に投入して錨索を約60~70m伸出し、機関を止め、錨泊中を示す黒球を掲げて船首が西方を向いた状態で錨泊を開始した。
 船長Bは、釣り客に後部甲板の左舷船尾付近で釣りを行わせ、自らは後部甲板の右舷側に立ち、釣り客の様子を見ながら、周囲の見張りを行っていたところ、B船の右舷方500m付近からB船に向かって航行して来るA船を認めたが、本事故発生当日は、志布志市志布志漁港を出て沖に向かう漁船の多くがB船の錨泊地点付近に向けて航行し、B船の数十m手前で針路を東方へと転じてB船の船尾方を通過して行く様子を見ていたので、A船もやがてB船を避けて通過するものと思っていた。
 船長Bは、その後もB船に向けて接近して来るA船を見ていたところ、約30mの距離まで接近した所でA船の針路に変化がないことに不安を感じ、A船に対して両手を振りながら、大声を出したが、更に接近し、衝突は避けられないと思い、釣り客と共に甲板上に身を伏せた直後、A船の左舷船首部とB船の右舷船首部とが衝突した。
 船長A及び船長Bは、負傷者が生じていないこと、及び船体の損傷が航行に支障ないことを互いに確認し、それぞれ自力航行して志布志漁港に帰港した。
原因  本事故は、枇榔島の南方沖において、A船が自動操舵で南南東進中、B船が錨泊して遊漁中、船長Aが、操舵室を無人として後部甲板で漁網の補修作業を行い、見張りを行っていなかったため、A船とB船とが衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。