JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-8
発生年月日 2012年11月09日
事故等種類 衝突
事故等名 貨物船DONGJIN HAKATA漁船海子丸衝突
発生場所 長崎県対馬市比田勝港北方沖 対馬市所在の三島灯台から真方位001°6,500m付近
管轄部署 門司事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船:漁船
総トン数 3000~5000t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年08月30日
概要  A船は、船長A及び甲板長Aほか15人が乗り組み、甲板長Aと甲板員1人が航海当直に就き、航海灯を表示し、福岡県福岡市博多港から大韓民国釜山港へ向けて比田勝港北方沖を自動操舵によって約11.5ノットの速力で北西進中、釜山港入港後に来客の予定があったので、甲板長Aが甲板員にトイレ掃除を指示して単独で船橋当直に当たった。
 甲板長Aは、船首方約5海里(M)にB船の灯火を認め、レーダーで1隻であることを確かめたのち、操舵室右舷後方の海図室に入り、同海図室をカーテンで遮蔽して対馬周辺の海図を調べる作業を始めた。
 甲板長Aは、海図室での作業を終えてカーテンを開けたところ、船首方の至近に迫ったB船の集魚灯を認め、とっさに自動操舵で右舵を取り、平成24年11月9日03時25分ごろ比田勝港北方沖でB船の至近を通過した。
 甲板長Aは、左舷船尾方に浮いているB船を認めて衝突を免れたものと思い、船長AにB船のことを報告せずに北西進を続けた。
 甲板長Aは、03時40分ごろVHF無線電話で海上保安庁からA船が呼び出されたので、A船がB船と衝突したものと思い、船長Aに事故の報告をして反転し、A船は比田勝港沖へ向かった。
 B船は、船長Bが1人で乗り組み、比田勝港北方沖において、航海灯を表示したほか、出力3kWの集魚灯2個、黄色の回転灯1個及び作業灯を点灯し、船首からパラシュート型シーアンカー(以下「パラアンカー」という。)を投入して漂泊を行い、夜明けからの一本釣り漁の操業に備え、仮眠をとりながら餌用のいか釣りを始めた。
 船長Bは、救命胴衣を着用し、長靴をはいて操舵室前方の船員室で仮眠中、「ガツーン」という衝撃で目が覚めた。
 船長Bは、右舷側にA船の船体を認め、その後、B船がA船に引きずられることから、そのうちにB船が転覆するものと思い、更に1着の救命胴衣を持って耐えていたところ、A船がB船から離れて行き、A船の船尾にハングル文字の船名が書かれていたので、03時27分に海上保安庁へ通報したのち、自力で比田勝港に帰港した。なお、パラアンカーは、切断されて亡失した。
 船長Bは、海上保安庁への通報時刻から、衝突時刻は03時25分ごろで、GPSの記録から、衝突場所は北緯34°46.770′東経129°26.822′と思った。
原因  本事故は、夜間、比田勝港北方沖において、A船が北西進中、B船が漂泊中、甲板長Aが海図室で作業を行い、また、船長Bが仮眠をしていたため、A船とB船のパラアンカーとが衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。