JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-8
発生年月日 2013年02月25日
事故等種類 衝突
事故等名 油送船あさひ丸漁船住吉丸衝突
発生場所 兵庫県淡路市岩屋港南東方沖 岩屋港北防波堤東灯台から真方位129°3.1海里(M)付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷
船舶種類 タンカー:漁船
総トン数 100~200t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年08月30日
概要  A船は、船長Aほか4人が乗り組み、阪神港尼崎西宮芦屋区で積荷のガソリンを揚げ終え、平成25年2月25日09時20分岸壁を離れ、積み地への入港時間調整のために母港である淡路島東岸の淡路市浦港に向かった。
 船長Aは、単独で船橋当直に就いて手動で操舵に当たり、真方位約248度の針路及び対地速力約10.5ノットとし、1.5Mレンジとしたレーダーを前方が約3Mまで見えるようにオフセンターとして作動させ、甲板上で乗組員に3つのタンクのガス抜き作業を行わせながら南西進した。
 船長Aは、10時30分ごろ会社からの連絡で次の積荷役の予定を知り、代理店に翌日の入港予定時刻を連絡し、その後、レーダー画面上で船首方に他船の映像を認めなかったので、船内マイクでタンクのガス抜き作業の進捗状況を乗組員に確認していたところ、10時55分ごろ、左舷船首の近くにB船を視認して急いで右舵を取ったが、A船の船首がB船の左舷後部に衝突した。
 船長Aは、A船を停止させた後、左舷後方約150mの所に見えるB船に接近し、船内マイクを使って呼び掛けたところ、船長Bが、手を挙げた後、揚網作業を始めたので、VHF無線電話で海上保安庁に通報を行い、指示に従い、その場で待機した。
 B船は、船長Bが1人で乗り組み、06時50分ごろから岩屋港南東方沖において、投網開始から揚網終了まで約1時間を要するきす流し網漁を繰り返していた。
船長Bは、10時30分ごろ、操舵室の前方に設けた甲板上高さが約50cmの板に船首方を向いて腰を掛け、右舷前部に設置された揚網機を作動させ、4回目の揚網作業を開始した。
 船長Bは、潮がほぼ止まり、船首が南東方を向いている状況下、刺し網に掛かっている獲物を漁網から外し、足元の氷入りのおけに入れる作業を繰り返しながら、揚網を続けていたところ、突然カーンというステンレス製の舵に何かが当たった音でB船にA船が衝突したことに気付いた。
 船長Bは、機関室に浸水のないことを確認し、間もなく近くを通り掛かった僚船にえい航されて岩屋港に戻った。
原因  本事故は、岩屋港の南東方沖において、A船が南西進中、B船が漂泊して揚網中、船長Aが、航行の支障となる他船はいないものと思い、見張りを適切に行っておらず、また、船長Bが、揚網作業に意識を集中し、見張りを行っていなかったため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。