
| 報告書番号 | MA2013-8 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年02月28日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | 漁船第二十八新徳丸漁船第八十八福徳丸乗組員負傷 |
| 発生場所 | 宮城県気仙沼市気仙沼漁港 気仙沼市所在の気仙沼港導灯(後灯)から真方位297°1,400m付近 |
| 管轄部署 | 仙台事務所 |
| 人の死傷 | 負傷 |
| 船舶種類 | 漁船:漁船 |
| 総トン数 | 100~200t未満:200~500t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年08月30日 |
| 概要 | A船は、船長A、漁労長A、操機長Aほか12人が乗り組み、気仙沼漁港浜町地区の製氷工場前の岸壁で係留中、保冷用の氷を積み終え、船首方で係留している他の船舶の左舷側に接舷するため、船長A、操機長A、甲板長及び甲板員3人が船首で、担当の乗組員が船尾でそれぞれ配置に就いた。 B船は、平成25年2月20日から、A船の船尾方の岸壁に船首を西方に向け、右舷着けで係留していた。 A船は、他の船舶の左舷船尾に掛けたロープをウィンドラスのドラムで巻き込んだところ、左舷船首方からの強風を受け、船首が岸壁から離れずに前進し、他の船舶の船尾に接近したので、ロープによる移動をやめ、主機関を使って移動することにした。 漁労長Aは、機関長から主機関の試運転を終えて使用できることを聞き、乗組員からロープによる移動ができないことを聞いていたので、操舵室の右舷側に立って操船に当たった。 A船は、船首のスプリングラインを岸壁のビットに取り、右舵約5°を取って可変ピッチプロペラの翼角を前進約5°として右舷船尾を岸壁から離し、舵を中央にして翼角を後進約5°として後進したのち、同スプリングラインが岸壁から放たれた。 A船は、極微速力で後進中、左舷船首方からの強風を受けてB船へ接近し、操機長Aは、フェンダーの先に取り付けたロープ(以下「本件ロープ」という。)を持ち、右舷船首の外板がB船の船首外板と接近する箇所にフェンダーを吊り下げて接触しないようにしていた。また、船長Aは、操機長Aの後方で、甲板長は、前部甲板の右舷側でそれぞれ右舷外板がB船の左舷船首に接触しないようにフェンダーを吊り下げる作業を行った。 漁労長Aは、右舷船尾をB船から離そうと思い、右舵約5°を取って翼角を前進約5°とし、操機長Aは、船首部右舷ブルワークの水平スチフナーに乗ってフェンダーを吊り下げていたところ、下ろしたフェンダーがB船の左舷船首からの係留索(以下「本件係留索」という。)とB船の船首部との間に入ったこと、及び右足に本件ロープの端が絡んでいたことに気付かなかった。 A船は、右舷船尾がB船から離れることができる角度まで離れたので、舵を中央にして翼角を後進約5°として後進し、本件ロープが本件係留索に引っ掛かった状態となって本件係留索の上をB船の左舷船首に向けて移動した。 操機長Aは、本件係留索に掛かった本件ロープの箇所が手の高さと同じくらいになったところ、フェンダーが本件係留索に引っ掛かり、A船が後進して本件ロープが緊張するとともに、右足が引っ張られ、両手で本件ロープを引いたが、2月28日12時15分ごろ緊張した本件ロープに耐えられず、両手から本件ロープが離れ、右足が引っ張られた。 操機長Aは、身体が倒れて船首部の甲板に落ち、右足に傷みを感じ、仰向きの状態で右足を上げて見たところ、右足首を切断したことを知った。 船長Aは、叫び声を聞き、操機長Aの側に近寄り、負傷した状態を見て救急車を要請する旨を大声で言い、A船の船舶所有会社の担当者は、岸壁で船長Aの声を聞き、119番通報した。 漁労長Aは、船首部での騒ぎを聞き、B船から離れたところまで後進して主機を中立とし、船首部に移動して操機長が負傷したことを知り、船長Aが操船してA船を着岸させた。 操機長Aは、救急車で病院に搬送され、右前足部切断と診断された。 |
| 原因 | 本事故は、A船が、気仙沼漁港浜町地区の岸壁で離岸作業中、操機長Aが、右舷船首の外板がB船の船首に接触しないように本件ロープを持ち、フェンダーを吊り下げていたところ、下ろしたフェンダーがB船の左舷船首と本件係留索との間に入り、本件ロープの一端が右足に絡んでいたため、後進してフェンダーが本件係留索に引っ掛かり、本件ロープが緊張し、右足が引っ張られたことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 負傷:1人(第二十八新徳丸操機長) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。