JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-8
発生年月日 2012年12月16日
事故等種類 転覆
事故等名 プレジャーボート盛栄丸転覆
発生場所 北海道函館市函館港第6区の函館漁港 函館漁港西防波堤灯台から真方位030°100m付近
管轄部署 函館事務所
人の死傷
船舶種類 プレジャーボート
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年08月30日
概要  本船は、船長が船舶所有者である友人から借りて1人で乗り組み、同乗者3人を乗せ、函館市大鼻岬の南方約3海里のイカの釣りポイントで釣りを行っていたところ、風が少し強くなってきたため、帰港することとし、平成24年12月16日09時20分ごろ釣り場を発した。
 本船は、函館市大鼻岬を通過して沿岸に近づくにつれ、次第に風が強まり、白波が生じる状況となってきたので、船長は、対地速力約5ノット(kn)の半速力で正面から波を受けないようにし、波の状況を見ながら、函館漁港に向かった。
 本船は、函館市穴澗岬沖に達した頃、函館漁港に係留しているところを見掛けたことがあったプレジャーボート(以下「A船」という。)(長さ8.1m)と行き会い、函館漁港方向に向かっていたA船の後方を約30mの距離をとって航行を続け、函館漁港港口付近に達した。
 船長は、港口付近に達したことから気が緩み、また、函館漁港内で消防の訓練が行われていたため、訓練の様子に多少気をとられ、波に対する注意を十分に行っていなかった。
 本船は、港口に向けて北東進していたところ、先行するA船が、函館漁港港口の西防波堤先端付近で入港のため、右旋回した際に大きく減速したので、船長は、A船が旋回後、西防波堤港内側の港口付近に係留するつもりかもしれないと思い、A船との船間距離をとるために旋回径を大きくしようとし、通常より西防波堤先端との距離を離した後、右舵一杯の半分程度の舵角として約5knの対地速力で右旋回を始めた。
 本船は、船首が南南東方を向いた10時20分ごろ、右舷船尾方から波高約1.5mの波を受けて左舷側に傾斜し、船長が「船べりにつかまれ」と叫んで全員が右舷ブルワークにつかまったところ、続いて左舷正横方から波高約1.5mの陸岸からの返し波が打ち込み、函館漁港西防波堤灯台から真方位030°100m付近において、左舷側から瞬時に転覆した。
 船長及び同乗者は、転覆時に海に投げ出されたが、いずれも自力で本船船底にはい上がり、駆けつけたA船に救助された。
 本船は、本事故発生場所近くの岩場に漂着し、船長の友人のプレジャーボートに函館漁港へえい航されて上架した。
原因  本事故は、本船が、函館漁港港口の西防波堤先端付近で右旋回した際、右舷船尾方から波を受けて左傾斜し、続いて左舷正横方から陸岸からの返し波が打ち込んだため、転覆したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。