JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-7
発生年月日 2012年07月06日
事故等種類 転覆
事故等名 漁船永宝丸転覆
発生場所 北海道森町砂原漁港東方沖 森町所在の砂埼灯台から真方位094°3.2海里付近
管轄部署 函館事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年07月26日
概要  本船は、船長ほか甲板員2人が乗り組み、砂原漁港東方沖に設置したほたて貝養殖施設において、後部甲板の船首側に設置したクレーンを使用し、ほたて稚貝を育成するザブトンと呼称される籠を18個連ねて海中に吊るした幹綱を甲板上へ引き揚げる作業を行っていた。
 船長は、平成24年7月6日、第10回目の幹綱の引き揚げ作業を行うため、船尾方に向けたクレーンの先端を後部右舷船外に振り出し、甲板員がクレーンのフックに幹綱10本を掛け、クレーンのブームを一杯に伸ばすとともに、フックを一杯に巻き上げて幹綱を後部甲板のほぼ中央部に積載しようとし、時計回りにクレーンを旋回させたところ、幹綱の下方のザブトンが後部右舷側のブルワークに引っ掛かり、幹綱の下部が舷外に垂れ下がる状況となった。
 船長は、垂れ下がった幹綱を右舷側ブルワーク上端をこすりながら上げて船内に引き込もうとし、クレーンの旋回を続行したところ、ブームが正船尾方よりやや左舷側に向いた頃、幹綱の下部がブルワークから外れ、幹綱が振り子のように後部左舷側の舷外にまで勢いよく振られるとともに、左舷側に傾斜したので、クレーンを反時計回りに右舷側へ旋回するように旋回レバーを操作したものの、クレーンは動かず、排水口から徐々に浸水して左舷側に傾斜を続け、03時00分ごろ、本船は、左舷側にゆっくりと転覆した。
 乗組員は、本船の船底にはい上がって救助を待っていたところ、帰港が遅れている本船を心配して捜索に出た僚船に発見されて救助され、また、本船は、砂原漁港にえい航された。
原因  本事故は、夜間、本船が、砂原漁港東方沖のほたて貝養殖施設において、船上のクレーンを使用してほたて稚貝の引き揚げ作業中、幹綱が右舷側に垂れ下がり、船長が、幹綱を後部甲板に引き込もうとし、クレーンの左舷側への旋回操作を行ったところ、ブームが正船尾方より左舷側に向いた頃、幹綱の下部がブルワークから外れ、幹綱が後部左舷側の舷外にまで振られたため、左舷側に傾斜し、排水口から浸水して傾斜を続け、左舷側に転覆したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。