JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-7
発生年月日 2012年08月16日
事故等種類 死傷等
事故等名 漁船第三十八俊洋丸乗組員死亡
発生場所 北海道松前町清部漁港西方沖 松前町所在の清部港西防波堤灯台から真方位292°7.5海里(M)付近
管轄部署 函館事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船
総トン数 100~200t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年07月26日
概要  本船は、船長、甲板員A及び甲板員Bほか9人が乗り組み、平成24年8月16日05時40分ごろ、北緯41度32.6分東経139度50.2分付近において、当日1回目のべにずわいがに延縄漁の揚げかご作業を終え、南からの強い潮流に北方へ流されながら、漁獲物の整理作業を行い、06時00分ごろ次の投げかご予定地点である北緯41度33.6分東経139度52.4分付近に向けて東進を始めた。
 本船が東進を始めた頃、船尾甲板では乗組員による投げかごの準備作業が行われており、甲板員Aは、船尾甲板右舷側端の通路にある設置台に投げかご用ロープアンカーの設置を終えた後、設置台から船尾方の右舷側端の通路上に立っていたが、甲板員Bが、立っていたところを甲板上高さ約1.5mの船尾囲い越しに目撃した。
 本船は、東進中、対地速力が約10ノットに達した06時05分ごろ、南からの大波が、右舷船尾の船尾囲いを越えて打ち込んだ。
 船尾で作業中の乗組員は、甲板員Aの姿が見えないことに気付き、甲板員Bが、本船船尾方の海上を見渡したところ、波間に仰向けに浮かんでいる甲板員Aを発見した。
 乗組員は、船尾甲板に設置された船橋に異常を知らせるブザーを鳴らし、通信士が船橋に走り、操舵室下段で甲板作業を終えて操業メモを記入していた船長及び操舵室上段で操船中の漁ろう長に対し、甲板員Aが海中転落した旨を報告した。
 本船は、左旋回して引き返し、バウデッキに集まって海上を捜索していた乗組員が海上に浮かんでいる甲板員Aを見付け、甲板員Aに約5mの距離まで接近して救命浮環を投じたが、波浪のために届かず、首から上だけを海上に出した状態となっていた甲板員Aは、06時10分ごろ、北緯41度34.1分東経139度50.9分付近において、海中に没した。
 漁ろう長は、通信士に118番へ通報するように指示し、自身は船舶所有会社に事故を報告した。
 甲板員Aは、本船、日本水難救済会松前救難所所属船、海上保安庁の巡視船、航空機及びヘリコプター等により捜索が行われたものの発見されず、行方不明となり、後日、死亡認定によって除籍された。
原因  本事故は、本船が、清部漁港西方沖を東進中、南からの波が右舷船尾に打ち込んだ際、甲板員Aが、船尾甲板右舷側端の手すりが設置されていない通路に立っていたため、波を受けて落水したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(甲板員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。