JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-6
発生年月日 2012年05月20日
事故等種類 乗揚
事故等名 巡視艇こちかぜ乗揚
発生場所 福岡県宗像市神湊漁港北東方沖 宗像市所在の神湊港北防波堤灯台から真方位015°290m付近
管轄部署 門司事務所
人の死傷
船舶種類 公用船
総トン数 20~100t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年06月28日
概要  本船は、船長、航海士補2人(以下「航海士補A」及び「航海士補B」という。)及び機関士補が乗り組み、海難調査業務を終えたことから、操舵室内で船長が操舵スタンド後方の座席に腰を掛けて操船を行い、船首に航海士補A及び航海士補B、船尾に機関士補を配置し、平成24年5月20日15時30分ごろ係留索を放して神湊漁港を出港し、定係港である福岡県福岡市博多港に向かった。
 本船は、港内で回頭して東方に向首し、航海士補Aは船首に残り、航海士補Bはレーダー操作及び左側の見張りに、機関士補は機関監視及び右側の見張りにそれぞれ就くため、操舵室に戻って所定の座席に腰を掛け、約3~4ノット(kn)の速力で港内を航行したのち、神湊漁港の北側防波堤東端を通過する頃に約6knに増速した。
 船長は、神湊漁港の北北東方にある大バエと称する浅瀬の西方に設置されている黄色い灯浮標(以下「黄ブイ」という。)の北方から、神湊漁港に接近する船首が浮上して船名等を確認できない小型船舶(以下「未確認船舶」という。)を視認したので、法令違反がないかどうかを確かめようと考え、左に曲げる旨のみを告げて左転し、黄ブイを船首目標として北北西進した。
 航海士補B及び機関士補は、船長が左転したのは未確認船舶に接近して法令違反がないかどうかを確かめるためであると思って双眼鏡で調査を始め、航海士補Aは、船首での見張りを終えて操舵室に戻り、所定の座席に腰を掛けて見張りに就いた。
 船長は、1分ほど航行する間に自らも双眼鏡を使って調査を行い、未確認船舶は別段不審点のない漁船であると確認できたとき、黄ブイに接近し過ぎたことに気付き、とっさに右転したところ、15時40分ごろ、船尾部に衝撃を感じ、浅瀬に乗り揚げたことに気付いた。
 船長は、右舷船尾管から機関室に浸水したため、右舷主機を停止して船尾管のボルトを増し締めして浸水を止めるとともに、福岡海上保安部に事故の発生を連絡し、機関の損傷拡大を防ぐために右舷プロペラに遊転止めを施したのち、左舷機のみを使用して17時30分ごろ神湊漁港に入港した。
 本船は、修繕のため、翌21日07時00分ごろ神湊漁港を出港して山口県下関市所在の造船所に回航した。
原因  本事故は、本船が、神湊漁港北東方沖を北北西進中、船長ほか操舵室内の全員が神湊漁港に接近する未確認船舶に法令違反がないかを確かめていたため、黄ブイに接近し、右転したが、本件浅瀬に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。