JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-6
発生年月日 2012年11月19日
事故等種類 死傷等
事故等名 液体化学薬品ばら積船第二丸岡丸乗組員負傷
発生場所 愛知県名古屋市所在のケミカル工場専用岸壁 愛知県弥富市所在の名古屋港高潮防波堤中央堤西灯台から真方位056°8,850m付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 タンカー
総トン数 200~500t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年06月28日
概要  本船は、船長、機関長及び航海士Aほか1人が乗り組み、名古屋市所在のケミカル工場専用岸壁に右舷着けし、平成24年11月19日08時55分ごろから、積荷の水酸化ナトリウム(以下「苛性ソーダ」という。)の揚げ荷を陸上側のローディングアーム(揚げ荷する際、船側の荷役用フランジへ接続する陸側の配管)を使用して行っていたが、ローディングアームが故障したので中断し、10時10分ごろから本船側の荷役ホース(以下「本件荷役ホース」という。)に変更してNo.3貨物タンクから揚げ荷を再開した。
 船長及び二等航海士は、右舷No.1貨物タンク上の甲板で揚げ荷の監視に、航海士Aが、右舷No.3貨物タンク上の甲板で荷役作業に、機関長が、船尾楼甲板上で貨物ポンプ圧力の監視にそれぞれ当たっていた。
 船長は、10時35分ごろ、右舷No.3貨物タンク上の甲板に設置された貨物管に接続した本件荷役ホースのフランジ付近から苛性ソーダが、5mほど噴き上がるところを視認した。
 航海士Aは、荷役作業を終えて右舷No.2貨物タンク上の甲板を船首に向かって移動していた際、「ホースが破れた」との声を聞き振り返った。
 機関長は、No.2及びNo.3バラストタンクに注水するため、貨物ポンプ室に入ろうとしていた際、本件荷役ホースから苛性ソーダが漏出したのを視認したので、貨物ポンプ室に避難し、暴露部船首側にある貨物ポンプ室コンパニオン(出入口室)の壁に設置された貨物ポンプ用エアクラッチ操作盤の手動切換弁により同エアクラッチを離脱して貨物ポンプを停止しようとしたが、飛散する苛性ソーダで近づけず、船尾側にある機関室に行き、貨物ポンプを駆動している主機関を停止した。
 航海士Aは、飛散した苛性ソーダが左目に入り、機関長は、荷役ポンプ室から機関室へ向かう際、飛散した苛性ソーダが顔にかかってそれぞれ負傷した。
 航海士Aは、応急措置後に救急車で病院に搬送され、角膜化学外傷と診断されて入院した。
 機関長は、病院で熱傷の手当てを受けて本船に戻った。
原因  本事故は、本船が、名古屋市所在のケミカル工場専用岸壁で苛性ソーダを揚げ荷中、本件荷役ホースが破裂したため、機関長及び航海士Aが、飛散した苛性ソーダを浴びたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:2人(機関長及び航海士)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。